病気の値段 保険がきかない治療もたくさんあるから ひとめで分かる一覧表付き

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週刊現代 プロフィール

 だが、こうしたケースばかりではない。表に記したのは、公益財団法人生命保険文化センターのデータを基にしたデータだ。脳梗塞を発症して、血管に詰まった血栓を溶かす血栓溶解療法を受けた患者Aの事例。容態が安定した6日目にICUから一般病棟へ移り、入院19日目からはリハビリ病棟でリハビリを続けた。計51日間の入院ののちに退院。この患者の医療費は食事代込みで総額319万4310円。3割負担で約103万円となる。

 脳梗塞などの脳疾患の場合、麻痺などの後遺症が残るため、リハビリ代が大きな負担となる。この患者Aの場合、リハビリテーション料だけで124万3200円となっている。

リハビリ代もバカにならない

 ちなみに、脳梗塞と同じく脳卒中の一つであるくも膜下出血の場合は「破裂した血管や動脈瘤の根元を金属製のクリップで挟むクリッピング手術をした場合、3割負担で130万円程度」(公立病院・脳神経外科医師)という。これにリハビリ代が加わってくるわけだ。

■心筋梗塞

 心筋梗塞の場合はどうか。昨年11月に急に胸が苦しくなり、緊急入院した都内に住む服部正さん(64歳)が自身の体験を明かす。

「3ヵ月ほど前から胸が締め付けられるような感覚が度々あったのですが、呼吸をするのもつらくなり、病院へ入院しました。鼠径部からカテーテルを入れる手術をし、血管を拡げるためにステントを挿入。さらにもう1ヵ所血管が狭まっている部分が見つかったので、手首からカテーテルを入れる手術も行いました」

 軽度だったため、服部さんは7日後に退院。約68万円の自己負担をカードで支払ったという。

 完全に心臓の冠動脈が詰まった場合は、患者の年齢や体力にもよるが、術後にリハビリ期間も必要となるため出費が増える。表に記したのは、前出の生命保険文化センターによるデータだが、服部さんと同様のカテーテル治療で血管内にステントを入れる手術を受けた場合だ。術後にリハビリを続けて32日の入院を必要とした場合、食事代込みで合計288万5882円。3割負担では約91万円となる。

 さらに、血管を拡げるためステントを入れる処置をした場合は、血栓ができやすくなるため、血液をサラサラに保つ薬を飲み続けなければならない。

「2ヵ月に1度、状態を確認するための診察に行き、血液検査をして薬をもらって1万3000円ほど負担しています」(服部さん)というので、この費用が一生続くと考えておくべきだ。

 ここまで、初期治療に大きな費用を要する病気について紹介してきた。たとえ3割の患者負担だとしても、かなりの金額が発生してしまうことがわかるだろう。だが、医療費が高額になった場合、限度額を超えた医療費が戻ってくる制度があるので、確認しておこう。