病気の値段 保険がきかない治療もたくさんあるから ひとめで分かる一覧表付き

がん 脳梗塞 心筋梗塞 糖尿病 認知症
週刊現代 プロフィール

 表では、5大がんの治療費について、がんの進行度と治療方法別に費用を示した。「入院費+初期治療費」は、差額ベッド代を除いた入院費、手術代、それに伴う麻酔代などをすべて含んだ金額。「1年目治療費総額」は、手術後の1年間にかかる定期検査や診察代の総額だ。がんは、5年再発がなければ完治と考えられているため、手術が成功しても5年間は定期検査が必要となる。そこで、初期手術以降、5年間の治療費をすべて合計したものが「5年間治療費総額」だ。これが、発症から完治までにかかる費用と言える。

 ただし、表内の金額は医療費の総額。患者負担の割合は、年齢や収入によって異なるが、カッコ内の金額は3割負担の場合の費用を示す。治療費は、がんの種類や、同じステージでも、どんな治療法を採用するかで変わってくるが、一つの目安にはなるだろう。

血管がつまると約100万円

「原則として、早期発見の方が治療費は安いし、もちろん生存率も高くなる」(前出・伊木氏)という傾向がある。

 これは、同じ治療法を施しても、進行具合によって施す処置が増えることに起因する。進行がんでリンパ節にがんが転移している場合、それを切除するリンパ節郭清という処置をしなければならないが、これによって自己負担の治療費が20万円ほどアップすることもある。

 もう一つ、費用を大きく左右するのが、抗がん剤などの薬の種類だ。

「分子標的薬など効果の高い薬も数々開発されており、どの薬を選ぶかで費用は大きく変わります。また、同じ抗がん剤でも、1回に投与できる量は、患者の体表面積によって決められています。つまり、身長が高く体重が多い人は、身長が低く体重が少ない人と同じ抗がん剤治療をしても、費用がいくらか高くなることがあるのです」(同前)

■脳梗塞

 次に、脳梗塞を起こした場合はいくらかかるか。

 神奈川県在住の会社員・佐山忠広さん(56歳・仮名)は、深夜にトイレに行こうとしたときに小脳梗塞を発症した。

「立とうとしたら、ものすごく目が回って吐き気を催したのです。救急車を呼んで近所の病院に運ばれ、MRIを撮ってから、ようやく脳梗塞であることが分かったんです。医師から、『入院に3ヵ月、リハビリに3ヵ月は必要になるかもしれない』と言われ、愕然としました」

 検査後に総合病院へ搬送され、入院。だが、幸運にも佐山さんの症状は軽度で治まり、リハビリ指導を受けたのち、3週間で退院できた。入院費やリハビリ費等すべての費用を含めると、約26万円。現在は、歩く時に杖は使うものの、麻痺はほとんど残っていない。月に1回は病院へ通っており、血栓の形成を抑える薬など5種類の薬代を含めて月に約8000円の医療費自己負担が続いている。