[虎四ミーティング]
眞鍋政義(全日本女子バレーボール監督)<前編>「世界一の守備力とサーブ」

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韓国を上回った集中力

二宮: それにしても準決勝のブラジルは強かったですね。
眞鍋: これに勝てば、最大の目標だった決勝に進出が決まるという大事な試合だったのですが、正直、ブラジルには力負けでした。グループリーグまでのブラジルとは全く違いましたね。ブラジルは準々決勝でロシアとの壮絶な戦いに勝って、準決勝に進出してきた。その勢いもありましたし、もうあまりの強さにどうすることもできませんでした。完敗です。

二宮: そのショックを引きずらず、そこからよく立て直しましたね。
眞鍋: 3位決定戦の韓国戦が4年間やってきた、まさに集大成となったわけですが、最後のミーティングで私はこう言いました。「五輪の最終日に試合ができるなんて、しかも銅メダルマッチだなんて、選手冥利に尽きる。こんなことは人生で1回あるかないかなんだから、まずはそのことを喜ぼうじゃないか」と。

二宮: その韓国戦は3-0のストレート勝ち。韓国にはキム・ヨンギョンというエースがいますが、どういう対策で挑んだのでしょう?
眞鍋: キム・ヨンギョンは世界的に見てもナンバーワンのアタッカーと言っても過言ではない。その彼女にはある程度、決められるのは仕方ないと思っていました。ですから、彼女以外の選手のスパイク決定率や効果率をどう落とすか。そこを徹底して考えました。

二宮: その戦略がピタリとハマったと。
眞鍋: それでも3セット目はだいぶもつれて、危なかったんです。でも、最後は日本の集中力が少し上回っていましたね。

二宮: 韓国は木村沙織を狙ってきましたね。
眞鍋: でも、木村はなかなか力を発揮できなかった5月の最終予選の時とは全く違いましたよ。ミスも少なかったですし、狙われても落ち着いていました。さすがは日本のエースだなと思いましたね。今や彼女は、世界でもトップクラスのプレーヤーですよ。

二宮: 全体としては、守備が光っていたように思いました。
眞鍋: ディフェンスに関しては、世界一の練習をしてきましたから、選手も絶対的な自信を持っていたと思います。

二宮: それと、サーブが効果的に決まっていました。
眞鍋: 2年前からサーブとサーブレシーブ、そしてディフェンスで世界一をとろうという目標を掲げてやってきました。ところが、これまではワールドカップでも世界選手権でも、ディフェンスだけはトップになるのですが、サーブとサーブレシーブに関してはいつも4番か5番だったんです。でも、今回のロンドンではディフェンスに加えて、初めてサーブの効果率が 12チーム中トップになりました。これがメダルにつながったと思います。