独占告白 敗軍の将おおいにボヤく 岡田彰布
反省------選手は「監督が怖い」といって離れていった

週刊現代 プロフィール

「今日で辞めることになった。来年からは外からお前らの姿を見てるで」と挨拶した後、監督室に戻ったら、選手たちが順番で訪ねて来ましたね。一番に来たのは三塁手のバルディリス。俺が阪神にいたときに育成枠で獲った選手やったから、思い入れ強いよね。阪神クビになって、オリックスに入れてもろて。「お前、日本で頑張れ」いうてね。主砲の李大浩なんか、「悪かったです、悪かったです。自分らの責任や」と泣きじゃくっとった。一人で来るベテランもおれば、3人ぐらいで来る若手もおったけど、そのうち半分くらいは泣いとったんちゃうかな。

 監督に就任したとき、本部長は「岡田さんが辞めるときは私も辞めます。一蓮托生です」というとったけど、辞めんかったな。それどころか解任された日以来、電話もないわ(笑)。

なぜかケガが治らない

 思えば、オリックスに来てから、ずっと違和感の連続やった。就任して最初の紅白戦でいきなり、「ちょっと違うな」いうことがあった。下山(真二外野手・当時)やったかな、右打者がアウトコースの真っ直ぐを踏み込んでライトにホームランしたんよ。配球が読めてないと出来へん芸当。すぐに試合を中断して、正捕手の日高(剛)らキャッチャー陣をネット裏に集め、

「今まで外角一辺倒のリードをしてきたんか。それはおかしいんちゃうか」

 と説教しました。おかしいといえば、球団スタッフよ。「これまで日高はどんなリードをしてきたのか」と聞いても、誰も答えられへんかったからね。

 ピッチャーにも「キャッチャーのサインに首振れ」と叱ったんやけど、今までいわれた通りにしか投げたことないから、なかなかね。

「お前ら、本当にキャッチャーのリードに納得して放ってるか?」

 ということよ。半信半疑で投げとったら、そら打たれるよ。阪神では考えられんことやけど、1年目はバッテリー集めてようミーティングをしました。配球とか意識について。まず守りから手を入れないかんから。当時のオリックスのリリーフ投手陣の防御率は4点ナンボ。そら勝てんよ。

 チーム全体のバランスも悪すぎた。今の一軍の選手の6割以上がこの3年間で獲った選手やからね。

 思うたけど、これは'04年の近鉄との合併の弊害やね。そのときの旬の野手を残した関係で、ピッチャーばっかりドラフトで獲っとる。だから若い投手はたくさんおるんですよ。おるんやけど、左がいない。リリーフにも先発にもいない。1年目のドラフトではサウスポーを4人指名しました。

 そして、合併当時は旬やった選手たちは当然、もう旬を過ぎとるから、内野手もいてない。去年のドラフトは野手ばかり獲ったですもんね。この3年、いろいろ補強したけど、それはチームに足りない部分よ。プラスアルファやないからね。