慈恵医大病院10万人のデータで検証する
「小太りが長生き」は本当か男50歳で痩せるべきか

週刊現代 プロフィール

 そのため、'08年にはメタボ該当者を対象とした特定健診・特定保険指導が始まった。その実情を大久保病院の名和知久礼医師が語る。

「うちではメタボリックシンドローム週末短期入院というシステムを作っていて、2泊3日の入院で具体的な指導を行っています。入院される方は圧倒的に40~50歳代の男性が多い。患者さんには一人一人、オーダーメイドで生活習慣、食事、運動の基礎について医師、看護師、保健師、栄養士たちが細かくレクチャーしていきます。生活習慣を見習すとストレスから過食傾向に陥る方が多く、精神的ケアも必要になることも明らかになってきました」

 もちろん、3日間の入院ですぐに効果が出るわけではなく、患者がどれだけ継続して生活習慣の改善を行うかが大切になってくる。都内の保健センターに務める保健師にも話を聞いた。

「患者のAさんは50代の独身男性で自営業。検査でメタボリックシンドロームと診断され、やってきました。当初は腹囲90cm、コレステロール値、肝機能値に問題のある立派なメタボ。毎日日本酒三合の晩酌を欠かさなかった。しかし、休肝日を作るなど私たちの指導通りの生活改善に取り組んだ結果、半年経つと体重も6kg減り、腹囲や血液検査の数値に大幅な改善が見られました。現在も電話のやりとりをしながら生活改善に取り組んでおられます」

 では、食事制限など無理な対策をすることなく、身体の中にメタボの危険因子を棲まわせないためにはどのような方法があるのか。

 実はメタボの解消法は極めてシンプル。きちんとした食事の習慣と運動。このふたつしかない。以下に示すのは各界の専門家の意見を元にまとめた週刊現代版、最新メタボ対策である。

万能薬は蕎麦だった

●現在の小太り体型をキープすべし ただし、二十歳の頃の体重+10kg、または身長(cm)から100を引いた数字の体重がひとつの目安。それ以上の体重増加は余分な内臓脂肪の蓄積によるものと考えられる。

●朝食は食べるか、食べないか。どちらかで、中途半端な食事はとらない 前出・和田氏がメタボを発症していない男女を対象に、週に朝食を摂る日数を6~7日、3~5日、2日、0~1日の4つに分けて、5年間でメタボが発生するかどうかを観察したところ、男女とも、6~7日、0~1日のグループでは差がなく、もっともメタボの発症が多かったのは男女ともに2日のグループだった。例えば、平日は忙しいから食べないが、週末だけ朝食を摂るなど、不規則な食生活は避けたい。