石炭火力の3倍近い発電コストで補助金頼み。世界生産の3分の2を占める中国「ソーラーパネル」産業を脅かす「世界的供給過剰」

The New York Times セレクション

◆現代ビジネスブレイブ 「創刊記念特別版」

記者:キース・ブラッドシャー

「3分の1が生き残ればいい。残りは潰れる」

―北京発―

 中国は近年、再生可能エネルギーの世界的優位を達成し、そのソーラーパネルと風力タービン工場は海外のライバルを駆逐した。政策立案者たちは世界中の環境保護論者たちから先見の明があると賞賛された。

 しかし今、中国の戦略は混乱のただ中にある。この5年間、世界のソーラーパネルと風力タービンへの需要は急速に増大したが、中国の生産能力の上昇はより急速で、巨大な供給過剰とひどい価格戦争を生み出した。

 その結果、経営は悪化し、製造業者のみならず、およそ180億ドルを低利で工場に融資した国有銀行や、その融資を保証し高額の土地を二束三文で製造業者に売り払った市や省の政府機関にも悪影響を及ぼしている。

 中国のソーラーパネルメーカーは、ソーラーパネルの価格が2008年以降4分の3も下落したため、今年、3ドル売り上げるたびに1ドルもの損失を被る事態に苦しんでいる。中国は太陽光発電のコストが下落したとはいえ、いまだにその発電コストは石炭火力発電の3倍だ。再生エネルギーの高コストを補うためには、産業用電力のユーザーに強いた税金を出所とするかなりの補助金を必要としている。

 その結果は、中国の再生エネルギー戦略の立案者までいらだたせた。最も効率的な企業だけを資金的に救済するために、多くの他の企業が閉鎖されることを切望する事態にまで発展している。

 中国の最高レベルの経済計画機関である国家発展改革委員会のエネルギー環境局長を長く務める李俊峰氏は「3分の1が生き残ればいい。残り3分の2はつぶれる。しかしわれわれはそれがどのように起こるのか分からない」と言う。

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