本誌でしか読めない「日本の大金持ち」シリーズ番外編 女でも大富豪その儲け方を大公開

週刊現代 プロフィール

「マダムブリュレ」というバウムクーヘンで年商50億円を稼ぎ出す、カウカウフードシステムの川村信子会長(60歳)、通称マダムシンコはその代表だ。

 持ち前の美貌で大阪北新地と銀座でナンバーワンホステスとなり、その貯金を元手に大阪で焼き肉屋を始めたのは48歳の時だ。

「6店舗目をオープンして軌道に乗ったところで狂牛病問題が起きよった。すぐにお金が底をつき、借金の返済も滞り、人もどんどん離れていきました。ビラをコピーして1000軒くらい配り歩き、なんとかやってたら今度は店が放火されたんです。『私の運命も終わりやな』と思った。

 失意の中で箕輪の喫茶店に入ったら、ケーキ1個とコーヒー1杯で2000円取る店が流行ってた。『これや!』と思いました」

 それがマダムシンコの始まりだった。順調に売り上げを伸ばし、楽天で通販を始めた'10年に年商20億円を達成。だが一昨年、今度は空き巣被害に遭う。

「指輪も宝石も毛皮もバッグも持って行かれて、被害総額は3億円くらい。あの時も、世界中でいちばん大きな声で泣きました」

 だがマダムシンコはまたしても立ち直り、従業員の前でこう演説した。

「銀行もいつ横を向くかわからない。マダムブリュレがいつまで売れるかわからない。指輪も宝石も何もかもなくなった。明日、あなたたちに払う給料もない。借金せんと、やれることをやろう。神様から与えられた仕事をしたら、また次の仕事を与えられるから、無理せずやっていこう」

 去っていく従業員はいなかった。男性従業員たちは万が一の混入を防ぐために全員腕の毛を剃っている。

「5年以上勤めた子には誕生日に車を買ってあげています。人間、頑張ればエエことあるんですよ」

 女性ならではの仕事と言えば、夜の蝶、ホステス業が挙げられる。神戸・三宮の伝説のラウンジ「薔薇と薔薇」のオーナーとして名を馳せた茂山貞子氏(64歳)は、「男と女の生態」を知り尽くしていたからこそ財を築けた。

「この商売、お客は何を求めていますか?女の子ですよ。若くてキレイな女の子が多い店が流行る。単純でしょ?だから、スカウトする女の子は必ず自分で探します」

「薔薇と薔薇」のオープンは'75年で、当時のクラブの客単価は2・5万~3万円。大卒の初任給が10万円以下だった時代に、自腹で飲める男は少なかった。かといって客単価5000円のスナックでは実入りが少なすぎる。

「だからその中間、値段を抑えたクラブをラウンジと名づけました。料金は1時間20分で1万円。この世界で時間制を初めて導入したのも私です」