クオンタム経営塾 塾生登場!
モンシュシュの双子経営者 金美花さん・春花さん 【第3回】 「私たちの洋菓子を世界中の人に楽しんで頂きたいんです」

〔左から〕姉で社長の金美花さんと、妹の金春花さん

第2回はこちらをご覧ください。

インタビュアー: 平内優(クオンタムリープ社長)

上海に初めて海外出店した理由

平内 モンシュシュの業績が伸び、叩き上げで頑張ってきた人たちだけでは次のステップには行けなくなって、経験豊富な人たちに来てもらったわけですね。そのときの難しさというのは、新参の彼らが、昔から同じ釜の飯を食べてきた人たちと同化できるかという問題ですよね。その辺はいかがでしたか?

春花 当時、アルバイトさんがたくさんいたんですが、彼らからは「上司が欲しい」という声が圧倒的に多かったんです。言ってみれば、私たち姉妹しか上司はいなかったわけですから。しかも、その私たちはてんやわんやで、ドタバタして、彼らに目が行き届かない。それで「きちんと見てくれる上司が欲しい」という不満の声が上がっていたんです。

美花 「仕事の報告をしても返事が遅い」「頑張っているのに見てくれない」「上から指示がないと計算も調整できない」といった不満は、マネジメントに当たる人たちに入ってもらったおかげで、ずいぶん解消しました。みんなにすごく喜んでもらえましたね。「これでドタバタから逃げられた」と。

 一方、新しく来たスタッフたちには「とことん現場主義で行きたい」と言ったんです。組織図も、上から下へのトップダウン型ではなくて、下から支えるボトムアップ型の組織図を掲げまして、「マネジメント層も、あくまで現場がスムーズに仕事できるためのサポート部隊だ」ということを確認していました。

平内 そうやって組織固めをして、海外へ進出ということになったわけですが、まず中国や香港を出店先に選んだのはなぜですか?

春花 直接のきっかけは2010年の上海万博ですね。

美花 「いつかアジアに出店したい」という思いは、私たちの中で少しずつ強まっていました。アジアの大陸に近い飯塚に生まれ育ち、大阪に移ってからは、関西発で世界に羽ばたいている企業さんに囲まれているうちに、自然に湧いてきた野心ですね。

 そんなとき、たまたま「上海万博に出店しませんか」というオファーを頂ききまして、迷わずすぐに「やります」と。できるかどうかではなくて、「やるためには何をしないといけないのか」と、「絶対にやる」という結論先にありきの逆算型で準備を急ぎました。

 銀行さんやパートナーさんを紹介して頂いて、「堂島ロールの味を中国のお客様にお届けする」という形で進めました。結局、上海万博で10ヵ月間、販売することができ、おかげさまで現地での価格設定や納品、中国人スタッフの育成などについて、貴重な学習をすることができました。

 上海万博が始まって2ヵ月後には、「これは上海で行けるな」という手応えを感じたので、さっそく同時進行で、出店の準備を始めました。ポイントとしては、「○○という街の何丁目」といった路面店より、「□□ビルにある店」というふうに、誰もが、「ああ、あそこね」と連想できるような、有名ビルの中での出店を目指しました。まさに「銀座三越にあるお店です」というのと一緒ですね。

 それで、上海の森ビルさんという、ビジネスビルの地下1階にオープンすることになりました。普通、ケーキショップが出店するような街とは違う、ビジネス街なんですけれども。

春花 メイドインジャパンの森ビルで、メイドインジャパンの味を楽しんで頂く。まずそこからスタートして、広めていきたいと考えました。

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