Close up 宮國椋丞(巨人)「イケメン、恥ずかしいですよ(笑)」 二軍に2ヵ月落とされて球速は10km/hアップ、甘いマスクで
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フライデー

「阿部さんには、『ホームランを打たれたバッターに初球ど真ん中を投げてどうするんだ!』と怒られました。好調の打者は、初球からどんどん積極的に振ってくるもの。よく考えずに投げてしまいました。運良く野手の正面に飛びアウトになりましたが、完全に失投です」

昨年の実戦登板はわずか4試合

移動中も野球のことを考えている。「野球関連の本を読むことが多く、落合博満さんの『采配』からは、配球の工夫の仕方を学びました」

 一年目を振り返って宮國は、「とても自分が一軍で投げられるとは思っていませんでした」と語る。まず宮國はプロで通用する体力を付けることを求められ、走り込みを繰り返すばかりだった。ファームで実戦に臨んだのは、わずか4試合。秋季キャンプで原辰徳監督から「マウンドさばきがいい」と認められ、今季の春キャンプで一軍メンバーに抜擢されたが、コーチや先輩から叱られるという毎日は変わらない。

 課題の多い宮國だが、確実にステップアップはしている。原動力となっているのが、満足のいく結果を残せない自分への怒りだ。4月22日のヤクルト戦では、4回までに5安打2失点でプロ入り最短でのKO。翌朝8時過ぎ、誰もいないジャイアンツ球場室内練習場には、数ヵ所だけ電気を点け、一人で黙々と走り続ける宮國の姿があった。

「もう悔しくて悔しくて・・・・・・。目が覚めても、いてもたってもいられなかったんです。全体練習が始まる10時近くまで、ずっと走り続けていました」

 5月1日の広島戦で初完封勝利を飾ったが、疲労も蓄積していたのだろう。5月16日のオリックス戦では、初回にわずか14球を投げただけで右肩に違和感を感じ、出場選手登録を抹消されてしまう。

「このままではダメなんだと、痛感しました。5年後、10年後も活躍するには、身体をもう一度作り直さなければいけない。肩の痛みを治し、一軍に戻るだけでは意味がありません。ケガをする前のふがいない自分を見返してやろう。そう誓い、徹底的な肉体改造に挑みました」

 宮國の最大の問題点は、130km/hそこそこしか出ないストレートである。川口和久・投手総合コーチからも「投手の基本は真っ直ぐ。140km/h台を連発しないと先は暗い」と、常々注意されていた。そこで宮國が、ファームでの目標の一つに据えたのが球速のアップ。パワーを付けるため、180kgの負荷をかけての筋力トレーニングやジャイアンツ球場近くの坂道を40分間走り込む練習を、毎日のように繰り返したのだ。