2012.09.16(Sun)

グラスの形状で飲酒のピッチが変わってしまう!

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HBR

 焼酎の本場鹿児島には底が円錐形でテーブルに置けないために、一気に飲み干さなければならず、飲めばまたすぐに注がれてしまうという、酒に強い薩摩隼人を象徴するソラキューという杯がありますが、英国・ブリストル大学のAngela Attwood博士らがPLoS ONE 2012年8月17日号に発表した研究で、グラスの形状がアルコール性飲料の飲酒ピッチに影響を与えていることが実験から明らかになりました。

 博士らは飲酒習慣のある159人の成人男女(18歳~40歳、アルコール依存の治療歴なし)を対象に実験を行いました。最初の実験ではラガービールとソフトドリンクを縦にまっすぐな形のグラスと、サイドにカーブがついたビアフルートグラスの2種類のグラスに注ぎ、被験者がそれぞれを飲み干すまでの時間が測定されました。

 実験の結果、ラガービールはストレートのグラスで飲んだ場合カーブがついたビアフルートグラスの場合よりも60%も飲み干す時間が遅くなっていました。つまり飲酒ピッチがカーブのついたグラスでは2倍以上速くなることがわかりました。一方ソフトドリンクではグラスの形状と飲み干す速度に違いは見られませんでした。

 博士らはカーブしたグラスではどの程度の量を飲んだかがわかりにくいため、このような結果になったのではないかと考え、第二の実験ではコンピュータを使用し、さまざまな形状のグラスに飲料を注いである写真を見せ、それぞれのグラスに注がれている飲料の量が半分よりも多いか少ないかを当てさせるテストを行いました。その結果、カーブしたグラスでは正確に答えることがほとんどできないことが明らかになりました。

 この結果から博士らは、人はしばしば自分のペースは分かっているから大丈夫と考えがちであるが、自分のペースを守り飲み過ぎないためには、どれだけ飲んだかが分かりやすい形状のグラス(今回の実験からは側面が垂直なグラス)を使うことも大事であるとしています。

医療ジャーナリスト 宇山恵子
PLoS ONE 2012年8月17日号

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