2012.10.08(Mon) 万年野党事務局

魚を食べよう日本の魚食文化を守れ!
水産庁「魚の国のしあわせ」プロジェクト
官民協働で消費拡大へ

筆者プロフィール&コラム概要

 基本計画では、対策を講じなければ魚介類の食用消費量は20年には年間1人当たり23・3トンまで落ち込むと予想している。これを10年並みの29・5トンにすることが望ましいとした。減少傾向に歯止めをかけ現状を維持する程度の控えめな目標だが、魚離れのすう勢がそれだけ強いことを示している。

 国民の魚離れを食い止めるためには、日本周辺海域は世界有数の水産資源に恵まれていることを再認識し、その「身近な自然の恵み」を利用し、安全・安心と高い品質を消費者に訴えていくことの必要性を指摘。さらに魚食普及の進めるためには、妊婦の栄養指導や学校給食、農林漁業者、食品関連事業者、伝統食を継承する団体、地方自治体など幅広い関係者の連携を促進させることが重要とした。

ファストフィッシュの共通ロゴマーク

 水産庁は、手をこまねいていては魚離れの傾向を止められないと今年夏、水産漁業や流通、料理研究、消費者などさまざまな関係団体と協働した「魚の国のしあわせ」プロジェクトを立ち上げた。

 10年ほど前は、スーパーなどの鮮魚売り場で「サカナ、サカナ、サカナ、サカナをたべると♪」という全国漁業協同組合連合会のキャンペーンソング「さかな天国」が流れ、一時のお魚ブームに沸いていたが、それもいつしかしぼんでしまった。新たに魚食ブームを復活させるために、官民が一体となった国民運動的なキャンペーンを目指している。

 水産庁が、魚が敬遠される理由を消費者の声などから探ったところ、「生ごみの処理が大変」「置き買いが難しい」「骨があるから食べにくい」「子どもが好まない」「そもそも調理方法が分からない」「和風の調理法が多い」――などが挙がった。

 プロジェクトでは、消費意欲が豊富な若い世代や、食べやすい商品が増えれば魚食に回帰することが期待できる中高年世代などをターゲットに、魚へのマイナスイメージを払しょくし「買ってもいいな」という思いをもってもらえるための、具体的な売り場や商品・メニューの提案をして、魚へのニーズを発掘していくことを目指している。

共通ロゴ「ファストフィッシュ」商品選定

 具体的な活動として「わたしたちのファストフィッシュ委員会」が動き出している。「手軽で気楽においしい」をキーワードに、水産加工品や調理品、調味料などを選定し、共通ロゴ=図=を付けて販売し、魚食拡大につなげることを狙う。

 すでに8月23日に第1回委員会が開かれた。東京・新宿で有名な割烹料理店を経営する料理人の中嶋貞治さんを委員長に料理研究家や大学栄養学科の学生、主婦ら20人の委員が、試食しながら公募された新商品を審査し、第1弾として64品が選ばれた。今後公募の状況を見て1、2カ月に1回程度、選定して対象商品のメニューを増やしていく方針だ。

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