ネット・サービスのパイオニアでありながら長年迷走を続けていた米国ヤフーに、マリサ・メイヤー新CEOが来て約1ヵ月半が過ぎた。普通ならメディアの関心も冷める頃だが、メイヤー関連ニュースは衰える様子がない。
先週も、同氏がヤフーの元エグゼクティブ、リッチ・リレー(Rich Riley)を復帰させようと動いている噂が地元紙を賑わせている。
●「Yahoo CEO Marissa Mayer's Next Big Hire Could Be A Big Surprise」
BUSINESS INSIDER (August 29,2012)
メディアの興味が衰えないのも理由がある。新CEOの元、ヤフーはこれまでにないほど急速に社内改革が進んでいるからだ。
全社ミーティングの最後にね・・・マリサが登場して、こう言ったんだ「もうひとつ、みんなに伝えたいことがある。これからランチはフリー(無料)だ!」てね。みんな、それを聞いたとたんに大歓声をあげたんだ---。
このフリー・ランチ騒ぎは、いまシリコンバレーのあちこちで噂されている。それまで、ヤフーの経営陣と言えば閉鎖的で、社員交流とは無縁だった。就任早々、メイヤーCEOは、そんな社風を突き崩そうとしている。
そのひとつが毎週開催される「ヤフー全社ミーティング」だ。週1回、全社員を集めてエグゼクティブが様々な問題について語る。第1回のミーティングは、最後に新CEOによるフリー・ランチ宣言で幕を閉じた。
たかが「ランチの無料化」かもしれないが、これはヤフーにとってグーグルやフェースブックへの挑戦状にほかならない。