心肺機能が学業成績に大きな影響を与えている!

「健全なる精神は健全な身体に宿る」という表現は、古代ローマの詩人ユベナリスによるものだそうですが、米国・テキサス州デントンの北テキサス大学のTrent A. Petrie博士らがフロリダ州オーランドで、2012年8月2日~5日に開催された第120回米国心理学会議で発表した研究で、米国の中学生の場合、数学と読解力の成績に影響を与える最も重要な要因は、心肺機能であることが明らかになりました。

 博士らはテキサス州の中学生(平均年齢12歳、男子46%女子54%白人57%メキシコ系24%黒人9%アジア系など2.%)1.211人の身体機能と、学業成績の関係を調べました。生徒の身体能力は、体育の教師により米国で広範に実施されている有酸素運動能力、筋力、筋持久力、柔軟性、身長および体重などを測定する身体能力測定を実施し、データとして集められました。

 また前後して数学と読解のテストも全員が受験し、その他生徒の自尊心や社会的状態なども調べられました。データを分析した結果、男子は心肺機能が高いほど数学と読解の成績が良いこと、男子の場合のみ周囲の人的な社会的援助が高いほど、読解の成績が良いこともわかりました。

 女子の場合は数学に関しては男子と同様でしたが、読解に関してはBMI値が高いことのみが影響していることがわかりました。

 この結果について博士らは、身体能力が良いことが学業成績の好結果につながるということは、これまでの研究で示唆されていたが、特に心肺機能が重要であることが明らかになったのは意味があるとし、女子が太めであるほど読解がよいのは直感に反するようだが、これまでの研究で、太っていることは少年少女の身体能力に大きな影響を与えていないことが分かっているので、今回の研究結果に矛盾するわけではないとしています。

医療ジャーナリスト 宇山恵子

第120回米国心理学会議 "Physical Fitness and Academic Performance: A Longitudinal Investigation," Session 2120, Friday, Aug. 3