メールのやり取りやウェブ閲覧に「意味」と「価値」を与える、2つの要注目サービス

ラポーティブ(rapportive)のHP

 皆さんは一日の中で、メールのやり取りやウェブの閲覧にどのくらい時間を費やしていますか? 処理すべきデジタル情報の急激な増加に悩みをお持ちの方も多いと思います。

 前回、「ビッグデータ時代に求められる個人の『デジタル筋力』」というテーマで、個人にとってのデジタル・リタラシーの教育機会の重要性を説明しました。そこで今回は、より具体的に、毎日のメール処理やウェブ閲覧を効率的にし、そこから価値を引き出すようなツールを2つ、紹介したいと思います。

メール送信者のプロフィールや直近の発言を可視化する「ラポーティブ」

 ウェブサービスに詳しい人たちにも意外と知られていないユニークなデジタル・ツールの一つに、ラポーティブ(rapportive)があります。

 ラポーティブは、ウェブ・ブラウザのGoogle クロームとファイヤーフォックスのみに対応しているプラグイン(拡張)サービスで、グーグル社が提供しているGmailを利用している人のみが利用できますが、このツールをインストールするだけで、驚くべきことが画面上に展開します。

 たとえば、あなたが自分のGmailのアカウントを開くと、通常、右側には広告が表示されます。ところがラポーティブをインストールしていると、そこには突如、他人の顔写真やアイコンが現れます。それは、あなたのGmailアドレス(およびGmailを介して利用しているメールアドレス)にメールを送信してきた人が、自分のアドレスで登録しているソーシャルネットワーキングサービス(SNS)に使っているアイコンや顔写真なのです。

 メールを送ってきた人のアドレスが、SNSの登録に使用されていないものであれば、何も表示されません。しかし、SNSの登録に使っているアドレスからのメールであれば、あなたがGmailで受信するだけで、送信者がツイッターやフェイスブック、リンクトイン、さらにブログサイトなどにリンクしているアイコンを見ることができます。送信者がフェイスブックやツイッターで直近につぶやいた内容も、公開情報であれば表示されます。

 また、その場合、あなたはGmailの画面を離れることなく、送信者のフェイスブックやツイッターなどのアカウントに対し、友達申請を行ったり、コメントをつけたりすることもできます。

 会ったこともない人からメールで連絡をもらったとき、その文中で十分に自己紹介がなされてないケースも少なくありません。そういう場合は、このようなサービスを活用することで、相手をより理解してコミュニケーションを取ることが可能になるのではないか。ラポーティブは、そんな問題意識から生まれたサービスです。

 2年前、わずか3人で作成されたラポーティブのソフトウェアはその後静かに人気を集め、今年2月にはビジネス系SNS大手のリンクトインに1,500万ドルで買収されるまでに成長しました。ビジネスパーソンのつながりを生み出すことに注力しているリンクトインに買収された事実が、ラポーティブのサービスの価値が注視すべきレベルに達していることを物語っています。

 なお、気をつけなければならないこともあります。SNSを使っていると、気づかぬうちに、意図せぬ形で、ラポーティブを使っている人たちの前に自分のSNS上での発言がさらされてしまう、という点です。

 「私は名刺やメールの署名欄にSNSのアカウント情報を記していないから、きっと私の発言は誰も見てないだろう」と呑気に考えて、勝手気ままに発言している内容が、思いがけず取引先や上司から丸見えになっていた---ということも発生します。自分ではラポーティブのようなサービスを使っていなくても、それを使っている他人にどんどん自分の情報が漏れてしまう。そんな恐ろしい事態も起こりうることに、十分注意してください。

モンキー(mon.ki)のHP
この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら