50代以上のSNSユーザーはうつ病リスクが低い!

 インターネットゲームやSNSなどに過度にのめり込むことなど、ネット依存症ともいえる状況が、若者のメンタルヘルスの問題など、悪影響を及ぼしていることを示唆する研究が発表されていますが、それとは逆に中高年世代では、フェイスブックやツイッターなどのSNSが、メンタルヘルスに好ましい影響を及ぼしている可能性が高いことを、米国・アラバマ大学のShelia Cotton博士らが、Computers in Human Behavior 2012年3月号に発表した研究で明らかにしています。

 博士らはインターネット利用が、中高齢者世代のライフスタイル、特に精神衛生にどのような影響を与えているのかについての研究があまりなかったことから、うつや孤独感とインターネット利用の関係について調査分析をしました。

 50歳以上の退職者男女8000人以上のデータを詳細に分析した結果、インターネットを利用している人は、そうではない人よりも、うつ病や抑うつ神経症などの罹患リスクが20~28%も低いことがわかりました。

 そして様々な方法で分析した結果、インターネット利用は50代以上の退職高齢者の精神衛生に好影響を与えていることを示していました。これまでになされた小規模な研究では、インターネットが中高年の精神衛生に好影響を与えたり、うつ病リスクを低下させても、それはわずかな影響しかないと示唆されていましたが、今回の研究結果から、うつ病リスク低下に関しては、かなり大きな影響を持つ可能性が明らかになりました。

 この結果について博士らは、インターネットを利用することは、中高年者の精神生活を健康に維持するために、これまで考えられてきたよりも、大きな積極的な意味、効果、影響を持つと考えるべきではないかとしています。

医療ジャーナリスト 宇山恵子
Computers in Human Behavior 2012年3月号