白洲信哉 第2回 「細川護煕にじか当たりで秘書になり、何も分からないまま首相官邸に入った27歳の夏」

島地 勝彦 プロフィール

シマジ わたしの先祖も伊賀上野なんです。じつは福森さんの『土楽食楽』を愛読していました。あの方は名うての陶芸家であり稀代の料理家です。あの本の最終章に白洲正子VS福森雅武の対談があって、信哉さんも同席している部分がありますよね。

 正子おばあちゃまが「私の息子や娘はまだ少し理屈っぽいほうだったんじゃないかしら。だから、一つとんで、孫のほうが肌でわかるっていうか・・・」って目を細めています。

白洲 正子とはよくわたしの運転で関西を旅しました。

シマジ あのころの白洲正子の写真は最高にチャーミングですね。第一級の美を探求し続けた、味のある顔をしています。女性でありながら大人物の風格と崇高な香りが漂っています。笑顔がじつにいい。

白洲 ありがとうございます。あの対談の3ヵ月後、正子は急逝するんです。

シマジ あんなに素敵なお顔の方が、あの後すぐに神に召されたなんて、人生は無常ですね。

 <つづく>

白洲信哉 1965年、東京都生まれ。父方の祖父母は、白洲次郎・正子。母方の祖父は文芸評論家の小林秀雄。細川護熙元首相の公設秘書を経て執筆活動に入る。著書に『白洲家としきたり』、『骨董あそび』、『かたじけなさに涙こぼるる』など。一方で日本文化の普及につとめ、さまざまな文化イベントもプロデュースする。
島地 勝彦 1941年、東京都に生まれる。青山学院大学卒業後、集英社に入社。『週刊プレイボーイ』『PLAYBOY』『Bart』の編集長を歴任。現在、コラムニストとして活躍。著書に『乗り移り人生相談』(講談社)、『知る悲しみ やっぱり男は死ぬまでロマンティックな愚か者』(講談社)など。Webで乗り移り人生相談Treatment & Grooming At Shimaji Salonを連載中。

作家・島地勝彦が「カリスマドクター」大井静雄とともに
ウイスキーと脳の不思議な関係に挑むトークライブを開催!

◎2012年7月14日(土)午後2時開場 午後2時半開演  会場:講談社本社
本連載でお馴染み島地勝彦さんと脳神経外科のカリスマ大井静雄さんを迎え、大人の楽しみを語り尽くすトークライブを開催します。Web連載で大人気の『乗り移り人生相談』の公開収録や、作家とウイスキーの秘話を明かすトークライブなど盛りだくさんの内容です。大人の世界を知りたい方、人生をもっと楽しみたい方はぜひお越しください。

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