[近代五種]
山中詩乃(自衛隊体育学校)<Vol.4>「ロンドンで輝く結果を」

スポーツコミュニケーションズ

金メダルを待受に

「課題はたくさんあります。フェンシングにしても反応はできても体がついてこない。1歩で出られるところを私は2歩かかっている。自分が一番得意なのはコンバイントなので、そこで勝負できるように他の種目を頑張りたい」

 まだ近代五種と出会って2年半。五輪までにやることは山のようにある。最初の種目となるフェンシングでは「駆け引きがまだできない。自分からアタックできず、受身になってしまう」と才藤監督も指摘する。

 山中は現在、ロンドン五輪の金メダルを携帯電話の待ち受け画像にしている。「金メダルしか画像がなかったんです(笑)」と笑顔をみせるが、実際にメダルを見るうちに、大舞台に参加することではなく結果を残すことに目標が変わってきた。

「今の実力では、まだまだ世界と対等に戦うことは難しいでしょう。特にヨーロッパの選手が得意なフェンシングや馬術で差をつけられる可能性が高い」

 才藤監督は五輪での戦いを決して楽観視はしていない。もちろん、本人も厳しい試合になることは分かっている。
「でも、彼女は高い目標を持って頑張れる。そこに期待したいですね」

 五輪の女子近代五種は大会最終日(8月12日)に実施される。祭典の締めくくりに金メダル級の笑顔が届くことを地元・高知の人たちは楽しみにしている。

(おわり)

山中詩乃(やまなか・しの)プロフィール>
1990年8月3日、高知県生まれ。幼稚園から水泳をはじめ、城北中では駅伝メンバーに選ばれて県大会優勝。中3から4年連続で都道府県対抗駅伝の県代表 に選ばれる。山田高では2年時に全国高校女子駅伝で県勢初の8位入賞に貢献。3年時は大分国体少年女子A5000メートルで2位に入る。09年に自衛隊入 隊。近代五種を始める。転向後1年半で迎えた11年5月のアジア・オセアニア選手権(中国・成都)で5位に入り、黒須成美とともに日本女子初のロンドン五 輪出場権を獲得した。身長158センチ、体重40キロ。

※この原稿は2012年2月に執筆した内容を加筆、修正したものです。
(石田洋之)