なぜか「患者」は大企業のサラリーマンと公務員ばかり「新型うつ」これが真相です

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 また、うつ病の診断書の料金は病院ごとに自由な設定ができます。多くの病院は3150円程度ですが、5250円でもそれ以上にも設定できる。そうすると、5分診療で、たくさん診断書を書く医療機関が儲かることになってしまう。余計なことを聞かれず、簡単に診断書を書いてもらえるので、そうした場所に患者が集まりやすい、という歪んだ構図も生まれています」

 近年、こうした新型うつが急増していることについて、従来型うつの経験者はどのように見ているのか。15年前にうつを患った作家の荻野アンナ氏は、自身の経験を振り返ってこう話す。

「私が、親の介護からうつになったときは、眠りが浅くなって体が動かず、目覚めてから立ち上がるのに3時間程かかったこともありました。まだうつの情報は少なく、病気に気づかなくて『自分は怠け者だ』と責めてしまっていたのですが、『薬で調整できる』『医者に行けばいいんだ』ということがわかったときは、それだけで涙が出るくらい嬉しかった。新型うつの患者さんを知らないので、よくわからないですが、若いうちから『ストレスがあったら会社を休めばいい』なんてことに慣れてしまうと、その先、大変ですよね。まぁ、いろんな意味で、皮肉も込めて、いまはいい世の中なんでしょうけれど」

 つらいことに直面したら逃げる、自分の利益を最優先する---易きに流れる人々が蔓延してることこそが新型うつの最大の原因であり、問題ではないか。

「週刊現代」2012年6月30日号より