プロ野球「若き才能」はこうして見出された

特別読み物 中村(ヤクルト)、岩田(中日)、堂林(広島)、宮國(巨人)、川端(オリックス)ほか
週刊現代 プロフィール

「打たれたのは、ど真ん中です」「コントロールが乱れましたね」

 など、中村は非が投手にあれば、試合後にハッキリと指摘する。

「なかなか自己主張が強い性格で、配慮に欠けるという声もありますが、あるコーチは『それくらいの強さがないと上には行けない』と褒めてもいます」(スポーツ紙デスク)

 相川が一軍に復帰したいま、中村は再びベンチを温める時間が増えた。しかしそれは、以前のような「控え」としてではない。チームのもう一つの「選択肢」としてだ。

「福井人の県民性なのか、ひたむきで素直。試合中のベンチで、私の横に座って熱心にメモを取っていた姿を思い出します」(北野氏)

 知人に漏らす中村の言葉に自信が滲む。

「周囲の声なんて気にしていられないですよ」

 相川との歳の差は、実に14歳。若者はいま、確かに同じ土俵に立っている。

 巨人の先発ローテーションには、中村よりさらに若い20歳の名前がある。高卒2年目の宮國椋丞は、球団関係者から「とにかく手がかからない」とすこぶる評判がいい。

「部屋もロッカーも綺麗で、洗濯物もきちんと畳まれている。ムードメーカーが声を出す横ではにかんでいるタイプの選手ですね」

 快進撃を続ける宮國を支えているのは、昨年、二軍投手コーチだった小谷正勝氏から与えられた、

「とにかく1ボール2ストライクをつくればいい」

 という、ひとつの命題だ。

「攻める姿勢を忘れるな」

 という師のメッセージを胸に、マウンドでは強気な戦士へと変貌する。

僕には時間がないんだ

 早々に開花する若き才能がいる一方で、何年もの遠回りの果てにプロ入りを実現した27歳の新人もいる。

「あいつはもう、プロには縁がないのかもしれないと思っていました(笑)」

 JR東日本監督、堀井哲也氏は、今季オリックスにドラフト8位で入団した川端崇義について、こう語る。