[BCリーグ]
新潟・中山大コーチ「“気づき”こそがさらなる成長へ」

スポーツコミュニケーションズ

“大化け”確信の18歳投手

 さて、新人投手はまだまだ力不足は否めないものの、将来性のある投手の一人として挙げたいのが、猪俣卓也です。彼は今年3月に県内の北越高校を卒業した18歳。身長180センチ、体重84キロという体格のよさもさることながら、何よりも野球に対する姿勢が素晴らしいのです。例えば、日々の練習において、ブルペンでのピッチングは、投手にとって最も濃い時間を過ごす場所です。そこでの取り組みが非常に重要となるわけですが、ブルペンでの猪俣を見ていると、単に投げているだけではなく、自分なりにテーマをもって投げていることがひと目でわかります。実際、僕が突然質問しても、迷うことなく、猪俣は「今日はこういうことを課題にして投げています」と即座に答えが返ってくるのです。

 また、試合でも前回の試合で浮き彫りとなった課題をきちんと修正して臨み、結果を出すのです。今はまだ真っ直ぐは130キロ台前半ですが、これまでの上体の力に頼ったフォームから、下半身を使ったフォームへと移行しつつありますので、自ずとスピードは上がるはずです。とにかく、今の野球への姿勢さえ崩さなければ、1、2年後、彼は必ずや大化けする投手だと確信しています。ぜひ、これからの猪俣の成長を楽しみにしていてください。

 そして、即戦力として期待しているのが、台湾出身のサウスポー郭恆孝(福岡第一高-日本経済大)です。直球は最速140キロ台半ばなのですが、このボールが実に素晴らしいのです。内海哲也投手(巨人)のようなクセのないスマートなフォームなのですが、投げる球は内海投手のような“キレ”ではなく、まさに“威力”。同じサウスポーで例えれば、山口鉄也投手(巨人)のような、ズドーンと、ボールが大きくなって向かってくるようなボールなのです。内海投手のフォームから、山口投手のようなボールが投げ込まれるわけですから、正直、実力はBCリーグのはるか上です。

 しかし、大学4年時に左ヒジを痛めてしまい、1年以上、投げることができていません。今春のキャンプでも、まだ投げられる状態にはありませんでしたから、とにかく走らせました。ようやく4月下旬頃にはキャッチボールができるようになり、現在はブルペンで投げられるようにまで回復しています。早く皆さんの前に披露したいのですが、焦ってケガを再発させてはいけません。また、試合には1年以上投げていませんから、最初は中継ぎで短いイニングで実戦感覚を取り戻し、後期には先発の柱としてチームに貢献してくれたらと思っています。