2012.04.04
# 雑誌

現役の東大教授(安冨歩氏)が明かす
平気で人を騙す「東大の先生たち、この気持ち悪い感じ」

週刊現代 プロフィール

 彼らに「君の意見はなんですか」と聞いたら、答えられないと思います。何でも受け入れられるけれど、自分というものはない。

 学問というのは、いろいろなところに矛盾が隠されているものです。だから普通の人が勉強して矛盾に突き当たると、わからなくなる。それは当然なのです。

 ところが、一部の人たちは矛盾など気にせずにスパッと割り切った上で、そこから先を無矛盾に構成する。この能力の高い人が「勉強ができる」人になり、「専門家」になるんです。この問題が端的に現れたのが原発事故後の対応でした。

「東大話法」の法則

 安冨歩氏(49歳)は京都大学出身。経済学の研究員・助教授としてロンドン大や名古屋大を経て、現在は東大の東洋文化研究所で教授を務めている。

 東大に身を置くようになって感じていた違和感の正体を、原発危機をきっかけに解明。その概念や法則を『原発危機と「東大話法」』(明石書店)という本にまとめ、話題になっている。

 テレビに出て原発の安全性を熱心に語る学者は、ほとんど「東大話法」の話者でした。また、官僚もそうでした。政治家も使うけれど、官僚に比べるとずっと下手です。だから、うまくごまかそうとしても、ちょいちょいボロを出す。そもそも、政治家は選挙民相手に話すので、東大話法とは別の欺瞞言語体系を持っている気がしますが、原発事故後の対応をしていた枝野さんは例外でした。

 私が発見した東大話法の法則を例としていくつか挙げましょう。

● 自分の信念ではなく、自分の立場に合わせた思考を採用する。

● どんなにいい加減でつじつまの合わないことでも自信満々に話す。

● 常に傍観者の立場から話をする。

● わけのわからない見せかけの理屈を使って相手を煙に巻き、自分の主張を正当化する。

● 「誤解を恐れずに言えば」と言って、嘘をつく。

● 自分の都合のいいように相手の話を解釈する。

● 都合の悪いことは無視し、都合のよいことだけ返事をする。

● スケープゴートを侮蔑することで聞き手を恫喝し、迎合的な態度をとらせる。

● 自分の問題を隠すために、同種の問題を持つ人を力いっぱい批判する。

 これらを含め、全部で20個の法則を見つけました。

 もし、誰かの話を聞いていて、この中の1項目でも当てはまる要素が登場したら、相手は東大話法の使い手の可能性が高い。あなたをうまくやりこめようと狙っているかもしれません。

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