バリアフリーで旨い店見つけます! 浅草の老舗天ぷら屋

創業66年の店頭に胡麻の香りが漂う

 開業迫る東京スカイツリーと、パンダ復活で盛り上がる上野動物園を東西に配する浅草。連載2年目に突入した今回は、下町最強の観光地帯の中心を担う浅草で、バリ旨な店を探しました。

鈴木「浅草は老舗店の宝庫ですが、バリアフリー面を考えると古い建物がネックとなるでしょうから、今回は新規開業店ですね?」

 新人隊員でもあるまいし、そんな安易な調査はいたしません。今回、わたくしライターの山岸朋央が見つけたのは、雷門から徒歩3分の雷門通り沿いに、8階建ての店舗ビルを構える創業66年の天ぷら処。紺地に白抜き文字の大暖簾が人目を引く「葵丸進」です。

鈴木「店舗前は段差なしの完全フラット。出入り口は幅150cm超の自動ドア。周囲に漂う胡麻のいい香り。うーん、いいですね」

 胡麻の効果なのか、杖をつきながら大暖簾をくぐる鈴木さんの歩みが、いつもより速く感じられます。店内のすぐ左側には、20人以上は座って待てそうなロビーが設置されています。段差は見当たらず、店内奥に広がるテーブル席へと続く通路の幅は1m以上あります。テーブルの高さは72cmで、車いすに乗ったまま利用可能です。

鈴木「旨い! 鰹だしの効いた甘辛のつゆにくぐらせた衣の厚い天ぷらが、盛り付けてある『特上天丼』(2680円)。久しぶりだなあ。江戸前の味は、相変わらずの旨さですね」

 えっ、久しぶりって、来たことあるんですか、ここに?

鈴木「実は学生時代に田舎の両親を連れて初めて浅草観光に来たとき、ここの特上天丼を食べたんです。三十数年ぶりに食しましたが、初めて食べた本格的な天丼の旨さに驚き、感動したのを思い出しましたよ」

 葵丸進の人気ナンバーワンメニュー「特上天丼」に続き、これまた不動の人気を誇る「金龍かき揚天丼」(2580円)にも箸を伸ばし始めた鈴木さん。めんくい鈴木の思い出の味を十分に堪能してください。

 さて、バリアフリーチェックに戻りましょう。車いすのまま利用可能なテーブル席は2階と5階にもあります。各階への移動はエレベーターで問題なし。最後にトイレですが、各階に洋式トイレが設置され、2、5、6階は手すり付きとなっています。残念ながら車いす対応トイレなどはありませんが、同店いわく、「トイレ介助を含め、手助けが必要な場合は、気軽に声をかけてください」とのこと。ハードの不足面は人の力でカバー。さすが、老舗らしい対応にも感心しました。

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