2012.03.16(Fri)

ちょっとした水分不足でも気力と集中力が失われる!

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 冬の日本では太平洋側は非常に空気が乾燥して、のどが乾きやすくなります。風邪の予防のために、加湿器を使用している方は多いと思われますが、体に対しての水分摂取量に関して、注意されている方は少ないのではないでしょうか。

 特に何かあったわけでもないのに、集中力に欠ける、気力が失せた感じがする、いつもの仕事がなんとなく面倒くさい、こうしたことが体の水分がいつもより少しだけ不足しているために生じている可能性があることが、米国・コネチカット大学のLawrence E. Armstrong博士らが、The Journal of Nutrition 2012年2月号などに発表した研究で明らかになりました。

 博士らは、通常人間は、体水分量が適正水準の1%~2%程度減少しないと、喉の渇きを感じないけれども、そうしたわずかな水分量の減少が、心身に影響を与えている可能性があるのではないかと考え、25人の若い健康な女性(平均年齢23歳)と、26人の健康な青年男性(平均年齢20歳)を対象に、実験を行いました。

 実験は被験者をトレッドミルで歩かせ、体水分量を喉の渇きを感じない1.5%程度適正な状態よりも減少させたときと、運動などをせず体水分量が適正値のときに、それぞれ同様の気分状態の測定と認知能力テスト(覚醒状態、集中力、反応速度、学習能力、記憶力、論理的思考力を測定する内容)が行われるというものでした。

 実験データを分析した結果、体水分量の低下によるマイナスの影響のインパクトは、女性のほうが男性よりも大きく、女性ではわずかな体水分量の低下が、頭痛、疲労感、集中力の低下に繋がることが明らかになりました。また認知能力テストの結果には変化がありませんでしたがテストを行うことに、より困難さを感じたこともわかりました。男性の場合も、わずかに体水分量が低下した場合、覚醒状態と記憶力が低下し、より疲労と緊張、不安を感じることが明らかになりました。

 この結果について博士らは、なぜこの程度のわずかな体水分量の低下で、このような影響が出るのか、更に詳しく研究する必要があるが、仕事や学習のパフォーマンスを維持するためには、体水分量を適正水準に保つことは重要であり、これまでに指摘されているように毎日2リットルの水をのむことを心がけることが大切であるとしています。

医療ジャーナリスト 宇山恵子
The Journal of Nutrition 2012年2月号
British Journal of Nutrition 2011年11月号

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