堤堯 第1回「富士レイクサイドCCに降る無情の雨・・・伝説の青木功事件」

島地 勝彦 プロフィール

シマジ 小さいからって軽く見ちゃいけません。極めて有能なマシンです。ネスプレッソの本社から謝礼として、一台ご自宅に送ってきます。

 シマちゃんとの対談なら、何もいらないんだが。でもきっと、これは女房が喜ぶな。

シマジ 何でも持っている福原義春さんも喜んでいました。

 (カップに口をつけて)こりゃ美味い! 大したもんだ。

 そこへ立木義浩巨匠が2人のアシスタントを引き連れてやってきた。

立木 堤さん、しばらく。

 やあ、立ちゃん、お久しぶりです。何年ぶりかな。

立木 堤さんがシマジに騙されて、その穴埋めに青木功さんとフグを喰ったとき、おれがかり出されて堤さんと青木功さんのツーショットを撮った、たぶんあのときが最後でしょう。

 ウン、そうだった。記念すべきあの写真は、わが書斎に架かっていますよ。

 そこへ定刻の2時ピッタシに瀬尾編集長が転がるように入ってきた。

瀬尾 スミマセン、スミマセン。いまのその堤さんが騙された話って、出版業界では、いまや伝説になっているあの青木功事件のことですよね。

シマジ 瀬尾、余計なことを思い出させないでくれ。

 いや、かまわんよ。オレはゴルフ雑誌の『チョイス』にその顛末記を書いたくらいだからね。

立木 シマジはよくこんな怖い堤さんにイタズラを仕掛けたもんだ。ホントにおまえは乱暴者だね。

シマジ 大好きだからイタズラしたくなったのかなあ。

 瀬尾さん、オレにとって、青木功は「ゴルフの神様」なんだよ。いまでもそうだ。43歳でゴルフを始めたとき、青木功の『ゴルフ わが技術』はバイブルになった。赤線を付して何度も読み返し、本が真っ赤々になった。3年足らずでシングルになったのも、このバイブルのお陰だ。そこを頭に入れておかないと、この事件の意味合いはわからない。