中野香織 第2回「島地も騙された英国の英雄・ホレーショ・ホーンブロワーを知ってますか」

島地 勝彦 プロフィール

シマジ いやいや、財力が許しません。

中野 でもここにチャーチルが愛用したグローブトロッターが3種類もあるじゃないですか。

シマジ この上にちょこんと載ってるのはミニ・トロッターです。
もう一つこれがヴァニティー・ケースです。

中野 なにを入れて行くんですか。

シマジ 葉巻とかシングルモルトとか化粧品とか本とか、いろいろです。これは紙でできているので軽くて、老来の身には助かります。

 一方、こちらに置いてあるエルメスのバーキンは重くて、いまは部屋の調度品と化しています。若いときは大活躍したんですがね。

立木 中野さん、シマジはこのバッグを私に撮影させるんですよ。

中野 たしか、お2人で「メンズプレシャス」という雑誌で連載なさっていますわよね。

シマジ どちらかと言えば、わたしは英国紳士のアンダーステイトメントの反対語のハイパーボル、いわゆる誇張が好きなのかな。

立木 それをさりげなく典雅にアンダーステイトメントで撮影するのがわたしの仕事なんです。

中野 名コンビですわ。羨ましい。

<次号に続く>

中野香織(なかの・かおり)エッセイスト・服飾史家。
著書に『モードとエロスと資本』(集英社新書)、『愛されるモード』(中央公論新社)、『ダンディズムの系譜 男が憧れた男たち』、『着るものがない!』『モードの方程式』(以上、新潮社)『スーツの神話』(文春新書)、翻訳書にエイザ・ブリッグズ『イングランド社会史』(共訳、筑摩書房)、ジャネット・ウォラク『シャネル スタイルと人生』(文化出版局)、アン・ホランダー『性とスーツ』(白水社)などがある。『英和ファッション用語辞典』(研究社)の監修も行う。2008年より明治大学国際日本学部特任教授。
島地 勝彦 1941年、東京都に生まれる。青山学院大学卒業後、集英社に入社。『週刊プレイボーイ』『PLAYBOY』『Bart』の編集長を歴任。現在、コラムニストとして活躍。『PEN』(阪急インターナショナル)、『メンズプレシャス』(小学館)など連載多数。著書に『乗り移り人生相談』(講談社)、『知る悲しみ やっぱり男は死ぬまでロマンティックな愚か者』(講談社)、『水の上を歩く』(開高健との共著)など。

著者:島地 勝彦
『知る悲しみ やっぱり男は死ぬまでロマンティックな愚か者』
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