Closeup 阿部慎之助(巨人)「"泣き虫先生"(『スクール☆ウォーズ』)を目指します」

村田、杉内、ホールトンの加入で、
「さらなる統率力」が問われるシーズンを前に、
〝主将の矜持〟を激白!

FORZA STYLE

〝最高〟の結果を求めて

グアムで自主トレ中だった1月11日には待望の長男が誕生。公私ともに大黒柱として存在感は増すばかりだ

 ここで簡単に、阿部の'11年シーズンを振り返ってみよう。開幕前の4月5日に阪神との練習試合で右ふくらはぎに肉離れを起こすと、5月17日の楽天戦まで1ヵ月以上の長期離脱。精神的支柱を欠いた巨人はその間、12勝13敗1引き分けと成績も低迷した。結局、阿部自身も規定打席に届かず、打率2割9分2厘、本塁打20本でシーズンを終えている。

「ケガでみんなに迷惑をかけてしまいました。やはりリハビリは本当に面白くない。ただ、自分を見つめ直す時間にもなりました。あと10年は現役を続けるつもりなので、これからはケガをしにくい体作りも意識していきます」

 言うまでもなく、キャッチャーはケガが多いポジションだ。そのため、得意の打撃に専念するため一塁手へのコンバートを何度も勧められたのだが、阿部は断り続けてきた。なぜ、そこまでキャッチャーにこだわりを持っているのだろうか。

「キャッチャーは試合中、次は何を投げさせようかとか、このバッターはこうだったとか、絶えず考えていますよね。他のポジションだと、『ああ、いい天気だな』とか『今日は客席がガラガラだなあ』とか思うんだろうけど、キャッチャーは考えることが多くて、そんな時間はない。試合に深く入り込めるポジションが、僕には向いているんです」

 試合に没頭し、常に当事者意識を持ちながらプレーする阿部。昨シーズンは終盤戦の22試合で4番を打ち、その間の打率は3割6分3厘。自慢の打棒を存分に発揮した。前述したように、今季は開幕から4番の座につくことが既定路線だ。

「やっぱり4番をやらせてもらって、自分が打ってチームが勝った時は、〝最高〟に嬉しいですね。今シーズンの目標は、とりあえず100打点。ホームランに関しては、あんまり意識しません。昨年は統一球になって飛ばないと言われていたから、力みが入っていました。『飛ばないものを飛ばしてやろう』という気持ちだったんです(笑)。でも、終盤に、長打を意識せず打つようにしたら状態が上向きました。だから、ホームランはヒットの延長という気持ちを持ち続けたいですね」

 本来の調子を取り戻したシーズン後半には、阿部はヒーローインタビューで何度も「最高で~す!」と叫んだ。今シーズン、仲間を鼓舞するこの雄叫びがどのくらい球場に響くのだろうか。巨人の王座奪回は、その回数に懸かっている。

「フライデー」2012年2月17日号より