Closeup 阿部慎之助(巨人)「"泣き虫先生"(『スクール☆ウォーズ』)を目指します」

村田、杉内、ホールトンの加入で、
「さらなる統率力」が問われるシーズンを前に、
〝主将の矜持〟を激白!

FORZA STYLE
アップ中には村田(右から2番目)や、杉内(左から2番目)らと談笑。新加入の選手とも積極的にコミュニケーションをとっていく

 チームリーダーの熱い思いを受け、同月12日の広島戦で9敗目を喫した澤村拓一投手(23)はロッカールームで阿部のバリカンを借り、自ら丸刈りにした。その後、小野淳平投手(24)、東野峻投手(25)らも続いたが、いずれも彼らの自発的な行動であった。

 さらに、こんなエピソードもある。昨年末、'04年から続けている「チーム阿部」のグアム自主トレに同行を志願してきた大田泰示外野手(21)に対して、阿部はこう言ったのだ。「髪型から出直せ」と。

「大田には『お前にやる気があるのなら、髪の毛を切れ』と言いました。本気で野球に取り組むためには、何かを犠牲にしなければならない。僕はあいつの姿勢を見たかったんです。すると、すぐに髪を切ってきたので、納得した上でグアムに連れていくことにしました。まあ、あいつはおでこが狭いので、坊主頭のほうが似合うんですよ。長髪だと石川五右衛門みたいになっちゃうから(笑)」

 '08年の高校生ドラフト1位の大田は背番号55を松井秀喜(37)から引き継ぐなど期待は大きかったが、未完の大器と言われて久しい。そんな大田を、阿部はグアムで熱血指導した。「(左中間でなく)右中間に引っ張るイメージで打て」「ゴルフのドライバーショットをイメージしろ」と、数々のアドバイスを与えたのだ。

「大田は基礎能力に関しては一級品で、あとはそれをどう生かすかの問題です。彼は今年で4年目ですが、高卒は4~5年目くらいで見切りをつけられる。だから『今年ダメだったら辞めるつもりでやってみろ』と激しい言葉もぶつけました」

 主将という立場では、時には厳しい指摘もしなければならない。やや面持ちを硬くして、阿部は本誌に対して、キッパリとこう言うのだ。

「好かれようが嫌われようが、僕はその人のためにいいと思ったことを言うだけです。そもそも、好かれたいとか嫌われたくないとか、そういうふうに考えること自体が良くないんだと思っています」