マニュアルとホスピタリティの誤解

マニュアルに過剰な安心を求める

 日本人はマニュアルに過剰な安心を抱くことが多く、リスクを冒すぐらいならばマニュアル通りに対応した方がよいと思っているのではないだろうか。

 確かにマニュアルは大事だ。それは否定しないのだが、それだけだとマニュアル外のことが起こった時に対応ができなくなってしまう。一般のビジネスシーンや接客ならばマニュアルがあればどうにか対応できてしまうのだが、国際社会においてはそうはいかない。

 様々な文化背景の中では、マニュアル以外のことが起こりやすい。そういう意味でも、マニュアル以外のことを心にとめて、活動を心がけることが大事だ。だから、こう考えるといいだろう。マニュアルは一般的なことを考えず行うために覚えておくものであり、物事を根本的に解決し、正しい答えを導くものではい。

 大学院時代によく研究室で教授と議論をさせられたが、教授の問いかけに当たり障りなく答えると、いつも教授に「そんなことは2万年前に思いついている」だとか「そんな当たり前のことを聞くために議論しているのではない」とか苛められた。

 もちろん、僕の意見が間違っているわけではないので、それ以上の批判はないのだが、国際社会においてマニュアル的な対応はそんな類の話に近い。それぞれが特殊な文化や背景、条件の中で議論している世界で一般論を言っても何の解決にもならない。むしろ、そんな一般論で解決できているのであれば、そもそも議論すらしていないだろう。

 正しい答えはマニュアルの中にあるのではなく、マニュアル以外のところにある。だからマニュアルは大事なのだ。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら