美食は食道がんに通ず、のか? 飲みすぎ、食いすぎ、手術がコワイ人、必読の書「死なない練習」の著者・長友啓典が語る、「食道がん、その後の経過報告」インタビュー3

 ---伊集院さんなりの美意識のようなものがあるんじゃないですか?

長友 健康を気にしてる自分が格好悪いんじゃない?

 ---昔から作家には無頼というイメージがあって、自分の書くものと実生活がずれないようにしようとしてるところがあると思うんです。小説家としては健康志向に走るのが格好悪いと思ってしまうところがあるんじゃないですか?

長友 北方謙三にしろ鈴木光司にしろ、ヨットとかああいうのに行ってますよね。外国の作家はみなそうでしょ。ああいうものへの憧れというのがあるんじゃないですか。野坂昭如さんもそうでしょ。キック・ボクシングやったりラグビーやったりしたのは、三島由紀夫系のところがあるんだけど。

 有難いことは、野坂さんの優しさ。僕もK2の一員として公私ともどもお付合いを続けさせて頂いている。(『クリネタ』7号「K2くろにくる 其の三」より)

 ---野坂さんがラグビーをされていたのは40代ぐらいだったんですか?

長友 そう。ちゃんと菅平に合宿行ったりしてた。それまでやってた作詞家の吉岡治さんとか作家の神吉拓郎とか、ああいうヤワい人たちはみんなやめてしもうて、全日本クラスの藤原(優)とか宿澤(広朗)とかを呼んでくるわけ。そらアイツらは入ったら勝つわな(笑)。

 ---相当の入れ込みようですね。

長友 上智大学の裏に「部室」と称して隠れ家を借りて、ストイックな人で部屋に鉄棒みたいなのが付けてあって、そこで懸垂10回しないとションベンに行けないとかいうことをやってた(笑)。

 いま思うと、いい大人が何をバカなことをやっていたかと、懐かしい想い出です。

著者:長友 啓典
『死なない練習』
(講談社刊、税込み998円)
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