夫が余命わずか。どのように生きていけばいいのか。

夫が余命わずか。どのように生きていけばいいのか。

 私は45歳、やさしい夫と二人暮らしです。ずっと不妊治療を続けてきましたが、最近は子どももいない人生もいいかなと、あきらめがつき、心穏やかな生活を送っていました。

 そんなとき、夫がガンということがわかり、余命わずかと告げられました。これからどのように生きていけばよいのか、また、夫がいなくなった後の孤独と寂しさに耐えられるかどうか不安です。

 妙慶さん、私はいま、どのような心構えで生きていけばよいでしょうか。

 (40代)


 ようこそお便りをくださいました。

 あなたは不妊治療を続けられていたということは、なんとかつれあいさんとの子どもが授かればという思い、母親としても生きたいという気持ちでおられたのですね。同じ女性として痛いほど伝わります。

 その中、つれあいさんがガンで、しかも余命いくばくもないと聞かされたとき、目の前が真っ暗になったのではないでしょうか。辛かったですね。

 このことは、つれあいさんはご存知なのでしょうか。仮に黙っていても、いつかは自分の身体の異変には気がつかれると思います。

病気そのもの、人生と向き合う

 先日、あるホスピス医療を専門にされている医師の講演会へ行ってきました。お話しはとても深い内容でした。

「皆さん、ガンという病気は誰もがなる可能性があります。また早期発見より手遅れをすすめます」

 とおっしゃったのです。

 会場は異様な雰囲気につつまれました。さらに医師は「こんなことをお話しすると抗がん剤協会からも癌センターからも訴えられるでしょう。

 しかし、なぜ手遅れがいいのかをお話ししましょう。

 それは、早期発見の場合、助かって良かったという喜びで病気というものを敵だと妨げるようになります。病気に向き合うことがないのです。しかし、「手遅れという場合、受け入れるには時間がかかりますが、病気そのものと向き合えるようになる」とおっしゃったのです。

 この話しを聞いてどう思われますか? やはり納得はいかないと思います。そうはいっても健康で長生きしたいというプラスの方しか見たくありませんよね。

 しかし、人間は病気から逃げることはできません。ましてや「死」というのは早かれ遅かれ必ず向き合わないといけないということなのです。

 ガンというのは「人生を向き合う時間」というのを教えてくれるものだと私は思っています。

 どうか誤解しないでほしいのです。連れ合いさんのことは諦めろと言っているのではありません。もっと2人の時間を持ってほしかったし、病気になんかなりたくはありません。

 しかし、病気を怨んだりすると、ますます身体もむしばまれていくそうです。

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