中国最大コミュニティSNS「人人網」とは何か? 後半

 愛知県在住の世古さんの日課は、散歩がてらに撮った近所の綺麗な花や作物を人人網にて「おはようございます。昨日より更に寒くなったみたい」などと一言コメントを添えて投稿することです。

 それに対して、中国人学生が「きれいですね」「おはようございます」「いつも写真ありがとうございます」「何の花ですか?」など、ほとんど日本語にてコメントを返します。
日本在住の50代の日本人のオジさんが人人網上にて中国在住の中国人学生と日本語で日々交流を図っているのです。世代と国境を超越したコミュニケーションに傍らで見ていても微笑ましく思います。

 世古さん(http://www.renren.com/profile.do?id=384793055)はあまり中国語が堪能ではないのにも関わらず、好友(人人網上の友達)は、200人を超え、中国人学生達からは「おじさん」と呼ばれ親しまれています。

 先日、世古さんが会社の中国人の同僚が結婚したので結婚祝いにて何がいいかとウォール上にて投稿したところ、多くの中国人がそれに答えるといったこともありました。

 中国人学生にとっては、世古さんは貴重な愛知県キュレーターであり、世古さんにとっても彼らとの交流は日々の生活の中のかけがえのない楽しみの一つになっているのです。

日本人も活用し始めた人人網 

 世古さんの例は決して珍しくありません。日本にいながら生活の中で人人網を活用する日本人がじわじわと増え始めています。

 理由の大きな一つに人人網では日本語を使ってのコミュニケーションが可能だからです。
中国で日本語を勉強している学生は、日本語検定受講者の数を見ると少なく見積もっても100万人はいます。また、『日本人より日本文化に詳しい「日本ファン」を生んだ「土豆網」』のように、違法の動画共有サイトなどで日本のソフトコンテンツ(テレビドラマ・アニメ・音楽PVなど)を見て熱烈な日本ファンになった若い中国人が、私たち日本人が想像する以上に存在します。

 中には2時間ドラマの台詞をすべて暗記している女子もいます。日本の港区の地図をほぼ丸暗記しているのに、まだ日本に来たことがない嵐のファンもいるのです。

 そして彼らの多くは、人人網を利用しているので、彼らとの交流であれば中国語は不要なのです。

 中国の若い人たちの日本好きはとても多く、日本人が中国SNS上にて非常に好意的に受け入れられるという性質も大きな要因です。

 中国国内ではFacebookやTwitterが使用できません。日本ファンの中国人は、情報規制により違法で大好きな日本のコンテンツを見放題みてますが、そのことを日本人とコミュニケーションすることがいままで困難でした。

 WEB上で気軽に日本人と交流する場がなかった為に、日本人が中国SNSの扉を開けて中に入っていくととても喜んでくれるのです。

 人人網内のイメージとしては、中国に留学した感覚に近いです。

 日本語学科がある大学だと、日本人というだけで強い興味関心、場合によっては憧れの目で中国人学生が近づいて来てくれます。

 僕は人人網を本格的に始めてまだ半年ほどですが、既に好友は300人を超えています。(この間、中国には行っていません。)肩肘張らずに、日常の日本人の普通の生活をシェアするだけで、彼らにとっては、希少な情報でありとても喜んでくれます。日本に生まれ日本人というコトだけで価値があると感じられる稀有な場所といっていいでしょう。

 語学学習という点でもかなりレバレッジが効くツールだと思います。

 例えばウォール上に頑張って中国語で呟くと、好友たちが間違いを皆で訂正してくれるのです。また、仲良くなるとskypeやQQのアカウントを教えあって、相互勉強の仲間を見つける事もとても簡単に出来てしまいます。

 中国語学習は最近とても盛んですが、このツールを上手く使えばタダで非常に効果的に進められるのは間違いありません。

 もちろん、歴史問題などのナイーブな話題はやはり難しいですが、人人網を活用し彼らの土俵上にて彼らと直にコミュニケーションすることによってお互いの理解を深めることは、とてもエキサイティングなことであり重要なことと感じます。

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