Close up 中村剛也
西武ライオンズ 「僕が本塁打を 量産できた理由」

フライデー
11月23日のファン感謝イベントで、岸孝之(26、左)とともに約3000人分の芋煮汁の大鍋を巨大なしゃもじでかき混ぜる

「左手に、まったく力が入りませんでした。右手一本でバットを振らざるを得ない状態です。でもそんな状態で臨んだ翌日の試合で、納得のいく本塁打が打てた。左手は使い物になりませんから、右手に力を入れてバットをより前に押し込めたんです。そこで、ハッキリ認識しました。『ああ、統一球を飛ばすにはこの右手を押し込むイメージが重要なんだな』と」

 イメージを完全に自分のものにできたのが、6月29日のオリックス戦だ。「より強く長く押し込もう」と意識して入った、9回の最終打席。中村はオリックスの中山慎也(29)のストレートを、京セラドームの左翼席に運んだのである。

「統一球は、芯に当たらなければ飛ばないと言われていました。でもその時は完全な芯ではなく、詰まっていたんです。それでも本塁打にできた。しっかりスイングできてさえいれば、統一球でも飛ぶんです。それが確信できた本塁打でした」

〝打つポイント〟が前にある

 統一球攻略の〝コツ〟を完全に摑んだ中村は、この試合以降、本塁打を量産させる。6月の月間本塁打は9本、7月8本。8月こそ5本と低調だったが、9月は実に11本の本塁打を放ったのだ。これまでは「4番打者としてはまだまだです」などと、控え目な発言が多かった中村が、自信に満ちた表情で語る。

「王貞治さん(71、現ソフトバンクホークス会長)が最初に打ち立てた、プロ野球記録である55本塁打を狙うという目標は、自分の中で決まった感じです。もうそろそろ、この目標を言葉にしてもいいのかなと思っています。本塁打に関しては、誰にも負けたくありません。来季もパ・リーグで一番になるのではなく、12球団で最も本塁打を打てる打者でありたい。常に本塁打王でありたいんです」