次の総理を非常時には非常時らしい首班指名のやり方で選べ。党議拘束を外し、「何をなすべきか」の本会議演説を聞いて選出を!

~国民の複雑な気持ちに答える名案はこれだ~

 政府の一次補正予算案は、菅総理があれほど被災地を視察しているのに、被災地の実情とかけ離れている。

 カネを惜しんではいけない時に、被災者支援策がショボい。家屋は流され、土地は水浸しなのに、固定資産税など税の減免ぐらい。

 被災地企業では借金だけ残って、これから再建のために借金をしなければならないという二重の苦しみに直面している。支払い猶予などという前例踏襲的な発想を超えなければならない。

 すなわち、被害状況に応じて徳政令を出すぐらいの対応が必要だ。このことは、みんなの党が4月5日に発表した緊急応援アジェンダで訴えている。

 ここでは、土地・家屋の買上げ、住宅を失った被災者の住宅ローンを全額免除、被災者した農家・漁業者などの債務を被害状況に応じて3ヶ月~1年分支払い免除などを提案している。

 政府がこうした大胆な提案をできないのは、未だに埋蔵金を使わない、国債発行は増税とセットという財源論に囚われ、単なる経理屋の発想で予算案を作成するからこういうことになる。

 政府の財源案は、基礎年金の国庫負担割合を1/2に維持する財源の流用をやる言語道断のやり方。「年金財源の流用をするな」と言っていたのは民主党ではなかったのか。

【なぜ埋蔵金や日銀マネーを使わないのか】

 菅総理の肝入りで作った復興構想会議ではいきなり復興税なるものが提起された。どうして、原発事故や被災者支援は、全て後手後手なのに増税構想と東電救済スキームだけ早いのか。

 今の政府を裏で動かしている勢力が財務省であるといわんばかりである。

 今どき、増税をやろうとは、単なる財政至上主義であり、経済成長を潰すものだ。景気後退期に増税をやるなどもってのほか。民主党・政府は、震災恐慌・原発恐慌を起こしたいのか。

 今は、国民一人一人が大震災に対し、自分が何ができるのかを考えている。その国民の団結心につけ込んでやるべきことをやらず、増税をやろうとは言語道断の極みだ。

 その復興構想会議は、全国民の英知を結集するといいながら人選には大きな偏りがある。すなわち、マクロ経済の専門家と思しき方が一人もいない。

 財政拡大をすれば金利の上昇と円高をもたらすことはマンデル・フレミング理論を紐解くまでもなく、マクロ政策の常識である。日本ではこの世界標準の理論が通用しない。今は、財政金融一体政策が重要だ。

 みんなの党は、こういう非常時こそ国の埋蔵金(ヘソクリ)を吐き出すことを提案している。国債整理基金特別会計10兆円、労働保険特別会計の15兆円のうち必要な責任準備金を除いた資産5兆円などがそれだ。もちろん民主党政権が進めた全国一律金太郎飴的バラマキはストップだ。足りない財源を日銀引受けでやれば金融緩和の効果もあり一石二鳥だ。

 国債整理基金特別会計は、過去にも、昭和57年度をはじめとして平成7年度までの間、合計11回も定率繰入れ停止という形で埋蔵金取崩しが行われている。

 予算委員会の震災対策集中審議で、みんなの党江田幹事長が菅総理と野田財務大臣に対し、国債整理基金特別会計の埋蔵金を使うよう問い質した。これに対し、野田大臣は、「国債の信認が落ちて、マーケットの信用をなくす」旨、答えるのみ。

 過去、定率繰入れを停止したときは、国債の信認が落ちたことはなかった。昨日も、どう国債の信認が落ちるのかという質問に対し、「ルールを変えたら信認が落ちる」という以外、まともな答えはなかった。霞ヶ関だけでしか通用しない御用金思想を守るだけのルールを変えても、国債の信認は落ちない。

 今の政権には、こういうカラクリが分かる政治家がいないことから、財務省の言い分を丸呑みしてしまうのだ。

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