2011.04.28(Thu)

今こそ考える!なぜ日本は食料輸入大国になったのか Vol.2

生きるためにいちばん大切な「食」の話

筆者プロフィール&コラム概要

 この金の卵は、農業が機械化・省力化されたことによって生み出されたんだ。

 [2について]

 工場で働く労働者の生活を支えるためには、都市に食料、特に主食であるコメを安く大量に供給しなければならない。

 彼ら/彼女らがごはんを十分に食べられず生活に支障をきたせば、工業生産・経済成長が停滞してしまう。

 そのため、1で述べた機械化などに加え、灌漑(農業用水の供給)の整備や化学肥料の導入などを進めて増産態勢を整えた。

 農業基本法は、この二つの条件をクリアするためのものだったんだ。

「東洋の奇跡」と呼ばれた日本の高度経済成長

 この政策は成功し、農村から都市への人口移動が実現。コメの生産量も着実に増加し、一九六七年から一九六九年の三年間は一四〇〇万トンを超えて、空前の大豊作になったんだ。

 そして鉄鋼、造船、石油化学といった産業が発達し、工業化へのテイクオフ(離陸)を達成。一九五六年から一九七三年までの一八年間、年率平均九パーセント以上という高度経済成長を続ける。一九六八年にはGNP(国民総生産)がアメリカに次ぐ世界第二位に躍り出た。

 「東洋の奇跡」と呼ばれた日本の経済復興・高度成長によって、国民の所得は右肩上がりで増加し、日本人の生活は急激に豊かになっていった。

 一九五〇年代後半から、電化製品の「三種の神器」といわれた白黒テレビ、冷蔵庫、洗濯機が一般の家庭に普及。一九六〇年代半ばからは、「新・三種の神器」と呼ばれたカラーテレビ、クーラー、自家用車が広まっていったんだ。

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