2011.04.20(Wed)

今こそ考える!なぜ日本は食料輸入大国になったのか Vol.1

生きるためにいちばん大切な「食」の話

筆者プロフィール&コラム概要

 世界の農作物生産量の半分を占め、世界の人々の食生活になくてはならない、コメ、小麦、大豆、トウモロコシ。特に家畜のえさとして大量に必要になるコメ以外の三品目の生産と消費のバランス、そしてそのバランスの変化が引き起こす価格変動が、世界の食料事情、ひいては僕たち日本人の食生活に大きな影響を与えるんだ。

もしも食料の輸入がストップしたら・・・

 小麦、大豆、トウモロコシの自給率の低さが、全体の自給率を四一パーセントに押し下げている大きな原因だけれど、この数値はかなり危険なレベルだ。

 食料自給率四一パーセントというのは、日本人が現在の食生活レベルを変えないとするならば、国産の食料のみで養える国民は四一パーセント、つまりせいぜい五二〇〇万人で、もし食料の輸入が途絶えてしまえば、残りの七五〇〇万人が飢えてしまうという意味でもある。食料自給率の低下は、国の存亡にかかわる重大な問題なんだ。

 では、海外からの食料輸入がストップした場合、現在の食生活レベルをどう変えれば全国民を養うことができるんだろうか? 農林水産省がシミュレーションした、国産の食料だけでまかなえる食事のメニューは次のようなものになる。

[朝食]
・ご飯茶碗一杯
・むしたジャガイモ二個
・ぬか漬け一皿

[昼食]
・焼きイモ二個
・むしたジャガイモ一個
・リンゴ四分の一

[夕食]
・ご飯茶碗一杯
・焼き魚一切れ
・焼きイモ一個

 そして、うどんが二日に一杯、みそ汁が二日に一杯、納豆が三日に二パック、牛乳が六日にコップ一杯、卵が七日に一個、肉が九日に一食(一〇八グラム)食べられるというものだ。

 現在の豊かな食生活とのギャップの大きさに驚く読者がほとんどだろう。来る日も来る日も、このような質素な食事しか摂れなかったら・・・。飽食に慣れた日本人は大混乱に陥るに違いない。

 だが、それは絵空事とはいえない。世界の食料危機が目の前に迫っているんだ。

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