2011.04.20(Wed)

今こそ考える!なぜ日本は食料輸入大国になったのか Vol.1

生きるためにいちばん大切な「食」の話

筆者プロフィール&コラム概要

 たとえば、広大な国土を持つ農業大国のアメリカ、カナダ、オーストラリアの食料自給率は、それぞれ一二八パーセント、一四五パーセント、二三七パーセント。一〇〇パーセントを超えているのは、自国産で食料をまかなってさらに余るということだ。

 そして日本と国土面積が同等、あるいは小さいドイツ、イギリス、スイス、韓国は、それぞれ八四パーセント、七〇パーセント、四九パーセント、四六パーセントといった具合だ(二〇〇三年時点)。

 では、日本の食料自給率はいったい何パーセントだろう?

 答えは・・・四一パーセント!(二〇〇八年時点)

 先進国のなかで最低レベルだ。国土面積のわりに人口が多いという点は考慮しなくてはいけないけれど、その低さは際立っている。

食料輸入大国・日本
 

 主な食料別に自給率を見てみよう。

・コメ 九六パーセント
(本当は一〇〇パーセント自給できるんだけど、WTO〈世界貿易機関〉との約束で、毎年七七万トンを輸入しているため、この数値になっている)
・野菜 七九パーセント
・魚介類 六二パーセント

 問題は小麦、大豆、トウモロコシの自給率だ。この三品目の数値が極端に低い。低すぎる。

・小麦 一四パーセント
・大豆 二九パーセント
・トウモロコシ 〇パーセント!
(ちなみに、ふだん僕たちが食べているトウモロコシはスウィートコーンといって、穀物ではなく野菜にカウントされている)

 日本は年間で小麦を五五〇万トン、大豆を三四五万トン、トウモロコシを一六五〇万トンも輸入している。それぞれ世界で第六位、第二位、第一位の輸入量だ(二〇〇八年時点)。

 これまで世界で商業的に生産された農作物は約三〇〇〇種あるといわれている。このうち、現在大量に生産されている商業作物は約一五〇種。その量は年間で四四億トンになるけれど、小麦、大豆、トウモロコシ、コメの四作物だけでその半分を占めている。そのため、この四つの穀物は「基礎食料」と呼ばれ、さまざまな食品に加工されて、世界に暮らす人々の食生活の根幹を支えているんだ。

 アジアやアフリカの多くの国々の主食であるコメは、炊き上げて食されることが多いけれど、それ以外でも、たとえばベトナムでは粉にしてフォーと呼ばれるうどんにする。

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