『災害時に必要とされるキュレーション・メディア』

フェイスブックで「いいね」が多い記事が上位表示されるサイト、「NEWSBOOK

「情報が溢れていて誰の意見・情報に耳を傾け、どのメディアを信頼すればいいのか分からない」

 日本全国、或いは世界の多くの人々もが、現在日本で起きている災害に対して、思っていることなのではないでしょうか。

 もちろん政府、大手メディア、専門家は、慎重な議論、必死の取材活動、深い専門的知識と知見を踏まえ、情報の発信を懸命に行っています。ただ時々刻々と事態が推移する中で、例えば放射能の影響等に関しては、誰もが納得する明快な答えが非常に得にくい状況にあります。大手マスメディアから得る情報のみならず、オンライン、海外からの視点も含め、総合的な情勢判断の元となる情報を、私たちは渇望しています。

 中東の民主化運動で脚光を浴び、今回の大災害でも安否確認やオンラインのコラボレーションで急速にその威力を発揮しているツイッター、フェイスブックですが、残念ながらその負の部分も露呈しつつあります。デマ情報の拡散、情報が多すぎて追いつけない、というような点で、「もうツイッターはあまり見てない」という人も私の周囲には存在します。

 ただ計画停電のスケジュール、自然災害、放射能等に関する公式な緊急速報等、日々の生活に影響があり、時に生命に関わるような情報への迅速なアクセスを持たないことは、マイナスの影響があることは否めません。自分自身、そして周囲の家族・コミュニティのためにも、正しい情報をタイムリーに得ることは今日、大切な日々の営みとなりつつあります。

災害時に必要とされるキュレーション・メディア

 では、私たちはどのような情報を信じればいいのでしょうか?

キュレーションの時代~「つながり」の情報革命が始まる』の著者でもある佐々木俊尚氏は3月15日のツイートで、以下のように発言されています。

「メディアリテラシーの低い家族や親戚に自分がキュレーターとなって非マスメディア情報を配信して上げる、という災害時の小さなキュレーション*活動が必要なんじゃないかと思う。」

*キュレーション:「無数の情報の中から、自分の価値観や世界観に基づいて情報を拾い上げ、そこに新たな意味を与え、そして多くの人と共有すること」(同著書内での定義より)。

 佐々木氏のように多くの情報源に日常的に触れ、選別し、共有する価値がある記事やブログのリンク等を共有されている方の情報を参照する、という行為はひとつの効果的な方法です。

 また、既に自分の周囲で信頼に足る情報を持っている方からのツイッター、フェイスブック、ブログでの情報を頼りにしている人も、既に多いことと思います。

 海外のサイトになりますが、2011年2月末にリリースされた「ニュースブック」というサイトがあります。ニューヨーク・タイムズ、エコノミスト、ワシントン・ポスト等の海外主要オンラインメディア27の中から、フェイスブック上で「いいね」と評価がされているコンテンツが常に上位表示されるというサービスです。自分と「友達」関係にある人がある記事に対して「いいね」と評価している場合、その情報も可視化されることになっています。

 オンライン上で信頼出来る人の「目利き」を見つける、或いはこうした自動集約サイトを参照することは、効果的な方法と言えます。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら