マネー大混乱時代を賢く生き抜く
いまこそ勝負のとき金はまだ買い、
投信はすぐ売れ

週刊現代 プロフィール

金価格は20倍になる

 デフレに苦しむ日本から見ると、7%でも大変な成長だが、中国経済にとっては大ブレーキ。その結果、金を買っていた膨大な中国マネーが激減してしまう。金価格は一気に不安定になり、仮に買ったところで、上がるかどうかはわからなくなる。金を買うときには、中国をしっかりウォッチしておかねばならない。

 もう一つ、日本で金を買うことには「円高リスク」もある。2000ドル、2100ドルと国際的に金の価格が上昇しても、それを上回るペースで円高が進めば、儲けは吹っ飛んでしまう。ただし、今後も円高が続くかどうかは疑問だ。

「日本は大きな財政赤字を抱えており、高齢化が進んで人口は減少していきます。そんな国が、投資先として魅力的であるはずがない。今後も円が買われ続けるとは思えません。

 逆に言うと、そうやって円安が進む中、円だけで資産を持ち続けることのリスクを解消すべきです。その意味でも、金を持つのはよいことです」(木田氏)

 金への投資にもリスクはある。しかし、それは他の金融商品への投資に比べて小さいものだし、リスクへのアンテナを張っておけば、長期にわたって頼れる投資対象であり続けるだろう。それも数年単位ではなく、もっと長い間、資産の柱になってくれる。金融アナリストの本間裕氏は言う。

「海外の投資家からは、金価格は2000ドルどころか、『将来的に5000ドルを超える』という予想も出ています。金は30年に一度くらいしか大相場(高騰を続け、取引高も急増していく相場の状況)になりませんが、いったんそうなると大きく上がっていく。1970年代は価格が20倍になっています。

 今回は'99年の250ドルが底値でした。それが'70年代と同じく20倍に増えると、5000ドルになる。十分にあり得る数字です。今までではなく、むしろこれからが大相場かもしれません。日本人は、資産の10%くらいは金で持ってもいいと思います」

 最近では、「逆ニクソン・ショック(金本位制の復活)が起こる」という、一昔前であればトンデモ説まがいの予測まで大真面目に語られている混迷の時代。金のような安定した資産を殖やし、リスクの大きな資産を手放すしか、賢く生き延びる道はない。

「週刊現代」2011年10月7日号より