マネー大混乱時代を賢く生き抜く
いまこそ勝負のとき金はまだ買い、
投信はすぐ売れ

週刊現代 プロフィール

 金のETFと共にお薦めなのが「純金積立」だ。これは、毎月一定金額分の金を買い続ける投資法のこと。ファイナンシャルプランナーの八束和音氏が言う。

「純金積立では、金の価格が高いときは少ない量を、安いときは多くの量を買うことになります。値動きの影響を避け、コツコツと積み立てていくわけですね。月に3000円くらいからと、少額でもできます。

 私も10年ほど前からやっています。これまで払った金額は、手数料を引いて合計105万6000円。買ってきた金の現在の価格は約203万円。2倍弱に殖えた計算になります」

 やはり純金積立で資産を殖やしたのが、投資教育機関マネー・カレッジ代表の木田知廣氏だ。やや手数料がかかるのが難点だが、一度に多額の金を買うリスクがないことを考えて、この方法を選んだという。

「'90年代半ばから純金積立を続けてきました。これまでの購入価格の平均は、1g当たり1500円。それがいまでは4600円台ですから、15年で約3倍に増えたことになります」

 金のETFや純金積立は、目先の利益を考えず、いわば長い目で堅実に資産を殖やすやり方。その一方で、ある程度のリスクを取っても、短期の売買で大きな利益を狙う方法もある。金融ジャーナリストの桑原誓史氏が説明する。

「いまの金相場は、動きのボラティリティ(変動幅)が大きくなる傾向があります。金価格はおそらく短期間で2000ドルを突破し、さらに2200~2400ドルくらいに上昇してもおかしくありませんが、その間、かなり上下する。そこで、一度に大量購入するのではなく、何度かに分けて、下がったら買い、上がったら売るのをスピーディに繰り返すのです」

投信は大損する羽目に

 このように、いまや最も安全な資産になった金に投資すれば、いろいろなやり方で儲けることができる。対照的に、株式や債券などの「ペーパー資産」が危ないのは前述の通りだが、中でもそれらを組み合わせた投資信託は旗色が悪い。

「組み合わせる資産が足を引っ張り合うことが多く、投信はいまやリスクの大きな商品」(桑原氏)とまで言われる。金に投資したおカネを15年で3倍に殖やした木田氏も、投資信託は半値になったという。とくに低迷する日本株が入った商品は厳しいはずである。

「野田政権は所得税や法人税を上げる方針ですが、このデフレの中で増税をすれば、個人消費も企業の設備投資も伸びず、不況は一段と悪化する。株もさらに下がります。そんな株や債券を組み込んだ国内投信など、持つメリットはほとんどない。持っていても、まず儲かりません」(菅下氏)

 では、海外の金融商品に投資する通貨選択型ファンドや、先進国の債券に投資して毎月分配金が支払われる「グローバル・ソブリン」などの投信はどうなのか。共に近年、大変な売り上げを誇っているが・・・・・・。