マネー大混乱時代を賢く生き抜く
いまこそ勝負のとき金はまだ買い、
投信はすぐ売れ

週刊現代 プロフィール

 金の国際調査機関ワールド・ゴールド・カウンシル日韓地域代表の豊島逸夫氏も「2000ドルを突破するでしょう」と予測し、「これだけ上がって、なお世界的に金の先高感(高くなるという見方)が強い理由は三つある」と分析する。

 第一の理由は、FRB(米連邦準備制度理事会)が「ゼロ金利を2013年まで続ける」と明言したこと。金利がゼロになると、おカネの貸し借りがしやすくなり、世の中にマネーがあふれた状態になる。そうすると、インフレが起こるのではないかという不安が高まって、人々は通貨ではなく、金のような安定した資産を買い求めようとする。

 二つめは、中国による買いの凄まじさ。金が少し安くなると、中国の投資家が大変な勢いで買い始め、北京や上海では一夜にして現物が消えるほどだという。「孫の代まで持つ覚悟で買う中国人」(豊島氏)が世界の金の価格をがっちり支え、押し上げているのだ。

 三つめは、ギリシャのデフォルト(債務不履行)の危機。要するに、財政危機で国家そのものが破綻しかかっているわけだが、そうなると、ギリシャ国債を持っている欧州の銀行は軒並み危ない。そこで、銀行に預金している人々が安全な金に殺到しているのだ。

 このように、世界中が金の価格を吊り上げているわけだが、豊島氏によると、「この状況は最低でも2年続く」という。

「米国がゼロ金利を維持する'13年までは当然ですが、その後も変わる可能性は少ないと思います。欧州の危機が解決するのも、米国債の格付けが再び上がるのも、2年以上はかかる。どんな楽観的なエコノミストも、2年で欧米が回復するとは語っていません」

 先の菅下氏や豊島氏の話を総合すると、金は今後数年、「買い」が続く可能性が高いということになる。

 では、具体的には金をどう買えばいいのか。以前は実際に現物(地金)か、先物取引で購入するしかなかった。しかし、現物で買うと、最低でも百万円単位のカネが必要になるのが一般的。保管の手間も面倒で、一定量以上買わないと手数料がかかるなどコストの問題もある。換金にも時間がかかることが多い。

金で資産を3倍に殖やした

 一方で先物は、買ってから一定期間が経つと売らねばならないという点に怖さがある。買った価格より下がっていても、持ち続けることはできないのだ。

 そこで最近注目を集めているのが、金価格に連動したETFだ。経済ジャーナリストの鈴木雅光氏が説明する。

「金のETFならば、売買手数料は、国内のネット証券の株式売買委託手数料と同レベルの安さですし、上場されて常にマーケットで売り買いされているので、換金性も高い。金額も2万~3万円くらいから買えます。一番いい金の買い方と言えるでしょう」