2010年のソーシャルメディア・マーケティング代表事例、ペプシ「リフレッシュ・プロジェクト」を検証する

「リフレッシュ・プロジェクト」のサイト

 1月5日のニューヨーク・タイムズ紙に、『ペプシ社による非営利団体のためのファンドレイジング・コンテストを貶める、新しい不正行為の告発』という記事が掲載されました。

 ペプシ社のコンテスト、「リフレッシュ・プロジェクト」とは、地域の社会貢献活動を支援するためのソーシャルメディアを活用したキャンペーンで、2010年1月から1年間で、合計2000万ドルを毎月投票で選ばれた団体に寄付を提供するという内容です。

 それまで過去23年間出稿を続けていたスーパーボールのテレビでのテレビCM(30秒枠の価格は約300万ドル、2009年単年での出稿費合計が1500万ドル)から撤退し、その代わりに打ち出した試みとして大きな話題を呼びました。

 「マスメディア」から「ソーシャルメディア」への広告媒体の潮流の変化の象徴として、2010年を通じ多くのメディアで賞賛を得て、企業のソーシャルメディア活用の代表的事例として知られています。

 この「リフレッシュ・プロジェクト」に一体何が起こったのでしょうか?また、同キャンペーンは今までどのような成果、インパクトを出していたのでしょうか。改めて振り返ってみたいと思います。

 ニューヨーク・タイムズの記事が報じたのは、毎月何千と応募がある社会貢献プロジェクトを消費者からの投票で上位に食い込ませるために不正投票を行う、「ミスター・マジック」という謎の人物の存在です。応募団体からお金(成功報酬として寄付金の一部)を受け取り、投票締め切り直前に不正投票を行った疑惑があるという告発を報じる内容でした。

 こうした大規模な投票コンテストにとって、不正行為は時に起きてしまうこともあるものです。

 ただ、ペプシが打ち出したキャンペーンは、ソーシャルメディアを最大限活用することで透明性、公正を謳い、地域コミュニティからの信頼を勝ち得ることを目標としていただけに、今回の告発に対し、迅速に、かつ慎重な対応が求められています。

 本記事執筆時(1月11日)の段階で、同社はブログ上で「事実関係の確認を急ぎ、問題が会った際には迅速な対応をする」とのコメントを提供するのみで、具体的な対応策はまだとってはいません。

「リフレッシュ・プロジェクト」がもたらしたソーシャルメディア・マーケティングの成果とは?

 そもそも「リフレッシュ・プロジェクト」とはどのようなインパクトをもたらしていたのか、昨年後半に公表された、いくつかの指標をここでご紹介いたします。

ペプシ社による公式リリースより(12/16/2010)
*2010年11月に行われたペプシ担当 シニア・マーケティング・マネージャー、アンドリュー・カッツ氏のプレゼンテーション発表資料より

 これらの数値はペプシの認知度向上に多大なる貢献をした「成功」と社内外でも評価され、同キャンペーンは2011年に2年目の継続を予定し、ヨーロッパ、アジア、ラテンアメリカへのグローバル展開がされることになっています。

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