世の中いまだに沈滞ムードが蔓延しているが、そんななかでも発生するのがヒット商品による"流行"。「流行りなんざ関係ねェぜ」という姿勢は男らしいといえなくもないが、多くの人の支持により生み出された流行には、間違いなく真理がある。
そこで'10年に流行ったヒット商品を、一般製品、クルマがらみの両面から振り返り、同時に'11年にヒットする製品を予測する。これを読んで流行に背を向けていた硬派なアナタも、ぜひ『'11年デビュー』を華々しく飾っていただきたい。
一般製品部門2010→2011
世間的に流行ったもの、流行するものを紹介するぞ

右の表は三井住友銀行グループのSMBCコンサルティングが発表した'10年上半期のヒット商品番付。上半期のキーワードは"商品力" "値ごろ感" "話題性"ということで、環境貢献という"商品力"に今年"値ごろ感"が加わった《LED電球》。
会場面積、参加国数ともに史上最大規模を誇り、その地域、関連商品などへの大きな経済効果が見込まれる《上海万博》のふたつが、横綱・大関候補に選ばれた。
《食べるラー油》のヒットは記憶に残っている人も多いだろうが、半年で210万個も出荷した小林製薬の《チンしてこんがり魚焼きパック》は、まさに"商品力"の勝利といえる。
電子レンジで簡単に生の切り身魚が焼けるという商品なのだが、家で魚を焼く時の臭いや、「脂を洗うのが大変」という不満を解消したスグレモノだ。
クルマ系からは唯一ホンダの《CR-Z》がエントリーしている。さすがは今年のカー・オブ・ザ・イヤー大賞受賞車だ。ちなみにもういっぽうのRJCはスイフトが選ばれたけ
ど・・・。



さて、それ以外の商品は表を見ていただくとして、'10年下半期、そして'11年のヒット商品についてSMBCコンサルティングに話をうかがった。
「'10年の下半期で注目しているのは映画《借りぐらしのアリエッティ》と《3D(映画・テレビ)》がまずあります。
アリエッティはいわずもがなですが、3Dは『アバター』を筆頭に、『トイストーリー3』、『アリス・イン・ワンダーランド』などがヒットし、3Dへの要求がテレビにも求められるでしょう。また、三洋電機の家庭でお米からパンが焼ける《ゴパン》も候補に入ってますね。
'11年は正直見えない部分があります。ブームになるほど消費が伸びるものがあるかどうか。基本的に'10年の流れを引き継ぐことになると思います」
う~ん、どうやら'11年は先行き不透明な年になるもよう。ならばこの方に話を聞くしかあるまい。トレンドウォッチャーの木村和久氏だ。