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がん・脳卒中・糖尿病ほか「病気になりやすい人」の特徴

身長・血液型・学歴・家族構成で分かる

背の高さや学歴、血液型で病気になりやすいかどうかを決めるなんて差別だ──と言われるかもしれないが、すべて真面目に調査された研究結果。あなたの知らない、意外な病気の傾向があるのだ。

背が高い人ほどがんになる

[問題1]
高卒でメーカー勤務のAさんは身長182cm、大卒の銀行員Bさんは身長159cm。どちらも年齢は55歳の男性。

──脳卒中にかかりやすいのはどっち?
[問題2]
夫とその両親、二人の子どもと暮らしている血液型A型のCさんと、夫と二人だけで暮らしている血液型O型のDさん。どちらも49歳の主婦。

──心筋梗塞にかかりやすいのはどっち?

タバコや酒、肥満などがさまざまな病気を引き起こすことはよく知られていることだが、病気との因果関係が指摘されているのは、これらの要因ばかりではない。じつは身長や家族構成、血液型などの違いによって、かかりやすい病気の傾向が存在するのである。

冒頭の質問の答えを明かすと、脳卒中になるリスクが高いのは、大卒で身長の低いBさんであり、心筋梗塞に襲われるリスクが高いのは、夫の親と同居している血液型A型のCさんだ。

これらはあくまでも疫学調査によって判明した傾向に基づくものであり、身長が低いからといって、高い確率で脳卒中になるというわけではない。身長の高い人にくらべて相対的にその傾向が高いという話だが、こうした聞き捨てならぬ医学研究はじつはほかにも多数存在する。

いったい、どんな人がどんな病気になりやすいのか──。以下、国内外の医学研究によって明らかにされた「病気になりやすい人」の特徴を紹介しよう。

身長の低い人のほうが脳卒中になりやすいとの研究報告をまとめたのは、国立がん研究センター(以下、がんセンター)である。これはがんセンターが'90年から16年間にわたって、40~59歳の男女約1万5000人を追跡調査したもので、その結果、身長が低いグループの脳卒中発症リスクは、身長が高いグループの1.6倍もあることが判明した。

欧米でも同様の研究報告がなされているというのだが、なぜ身長は低いほうが脳卒中になりやすいのか。『最新医学常識99』(祥伝社)の著者で、医学博士の池谷敏郎氏はこう説明する。

「幼少期の栄養状態や生活環境の影響も考えられますが、身長の低い人は身体活動量が少ないという特徴があるんです。つまり体をあまり動かさないために、脳卒中の原因となる肥満や高脂血症になりやすい。

また、低身長では『中心血圧』が高くなっている可能性もあります。中心血圧とは、心臓が血液を送り出した直後の血圧のことで、腕で測る血圧が正常範囲でも、この値が高いと脳卒中のリスクが高まるのです」

これに対して、身長の高い人は悪性リンパ腫にかかりやすいというデータがある。これもがんセンターの調査によるもので、身長の高いグループが悪性リンパ腫になるリスクは、低いグループの1.38倍。ただし、これは男性のみに見られる傾向だという。

一方、女性については、背の高い人ほどがんになりやすい。こちらは英・オックスフォード大学の研究者が'96年から5年かけてイギリス人女性130万人を対象に行った調査によって明らかになった。

それによると、152.5cm以上の女性は、10cm背が高くなるにつれて、がんの発症リスクが16%ずつ高くなるという。

たとえば、175cmの女性は、152.5cmの女性よりも、がんになる危険性が1.37倍高い。がんの種類によって若干異なるのだが、10cm高くなるごとに大腸がん1.25倍、乳がん1.17倍、子宮頸がん1.19倍、腎臓がん1.29倍、白血病1.26倍などという具合に、それぞれのリスクが高まるというのだ。

それにしても、なぜ背が高いほうが、がんになりやすいのか。