『ゲーテの警告 日本を滅ぼす「B層」の正体』著者:適菜収 「B層」をキーワードに、ゲーテが予言した大衆社会の末路を読み解く!

 まとめると次のようになります。

1.竹中平蔵の意見を、バカでもわかるように言い換える。

2.竹中平蔵の意見を、国民(B層)にありがたがらせる方策をとる。

3.竹中平蔵の対話者は、B層に支持されていればタレントでもOK。

 この後は主に統計資料です。

日本の将来を決めるB層の動向

 なお、「郵政民営化を進めるための企画書」の存在は、二〇〇五年六月二九日、「郵政民営化に関する特別委員会」で、共産党の佐々木憲昭議員が竹中平蔵特命担当大臣(経済財政政策担当、金融担当、郵政民営化担当)に問いただす形で明らかになりました。

 以下、議事録より抜粋します。

○佐々木(憲)委員 B層とは何か。主婦層、子供、シルバー層を中心とした階層。このB層にターゲットを絞って郵政民営化の必要性を浸透させることが二月に行われた広報戦略の眼目だった、そういうことですね。

○林政府参考人 お答えいたします。

 企画案の表現につきましては一部不適切な部分があるかもしれませんが、構造改革や経済に関する理解度には国民各層の間に差があるので、国民から信頼をかち得ている著名人との対談による、お役所言葉ではなく、わかりやすい言葉で広報する必要がある、そういう提案と受けとめてございます。

(中略)

○佐々木(憲)委員 要するに、小泉内閣を支持しているが、IQが低く、インターネットを使わず、郵便局に満足している、そういう階層にターゲットを絞って徹底的に民営化の必要を浸透させよう、上から教育してやろうという考えなんです。

 竹中大臣に聞きます。これは余りにも国民を愚弄した戦略ではありませんか。そう思いませんか。

○竹中国務大臣 以前に御説明をさせていただきましたが、今御指摘の書類は、これは業者がつくったものと思われますが、これは政府の書類ではございません。業者がつくったものと思われます。

(中略)

 民間の企業の企画書でございますから、私はコメントをする立場にはございません。

 竹中平蔵はこう言って逃げ切りましたが、二〇〇五年当時の報道を振り返れば、この「郵政民営化・合意形成コミュニケーション戦略(案)」に従って政局が動いていたことは明らかです。実際、竹中平蔵とテリー伊藤による政府広報『郵政民営化ってそうだったんだ通信』が新聞折り込みチラシとして全国に撒かれている。