鍵山秀三郎イエローハット創業者
心が澄んでくる「そうじ」のやりかた

セオリー

そうじの功徳はお釈迦さまも唱えた

「物を整理しそうじすることは頭をそうじすることでもあり、ムダや汚れに気づくようになる。ものごとに気づく人間は人にも気配りができ、喜ばすことができる人間です」

お釈迦様だって そうじの功徳を唱えてる

 他人へはもちろん、家族にも気配りは大切で、

「家では電気スイッチの切り替えもドアの開け閉めも音を立てず静かにし、洗面台を使ったら水ハネから蛇口まできれいに拭いておきます。小さくても、そんな心づかいが生活をなごやかにするんですね。

 お釈迦さまは5つの"そうじの功徳"を唱えているのをご存知ですか。

1.自身洗浄(自分の心が清められる)
2.他心洗浄(他人の心も清められる)
3.諸天歓喜す(周囲の環境が生き生きとする)
4.端正の業を植ゆ(人の心も物事も整う)
5.命終の後

 まさに天上に生ずべけん(死後必ず天上に生を受ける)、と教えています。最後については私はお釈迦さまではないからわかりませんが、他はすべて間違いないと自信をもって言えます。私が経験したことですから」

 と、鍵山氏が語る『そうじの力』は氏の人生哲学そのものだ。

物流センターでパート従業員の人と一緒に作業をすることもあった。率先垂範こそリーダーの使命だそうだ

「そうじをしない人の共通点は、そのうちまとめていっきにやろう、あるいは誰かがやってくれると思っていること。これではダメです。毎日少しずつでも、自分で徹底してやる。1つゴミを拾えば1つきれいになる。私生活でも社会でも同じことですよ」

 とくに現在の定年世代に向けて氏は提案する。

「自己の豊かさを追求する経済成長期に育った人たちは、知識や体験を今度は社会のために手足を使い表現してみてください。私にとっては、それがそうじなのです」

[取材・文:青木由里 編集:新井公之]

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