テレビばかり見ていると寿命が5年縮む!

 オーストラリア・ブリスベーン市クイーンズランド大学のJ.Lennert Veerman博士らがBritish Journal of Sports Medicine 2011年8月15日オンライン版に発表した研究で、毎日6時間以上テレビを見ている人は、テレビを見ない人に比べて5年近く寿命が短くなっていることが明らかになりました。

 博士らはじっと動かないでいることが、健康維持に負の影響を与えていること、特に心臓病や脳卒中を引き起こす大きなリスク要因であり、この動かない生活習慣の基礎に、テレビ視聴があると考え、今回の調査研究を企画したということです。

 博士らは1999年から開始された「オーストラリア人の糖尿病・肥満とライフスタイル調査」の25歳以上の成人合計11.000人のデータと、2008年の オーストラリア人口動態統計に基づいて算出された、1週間の合計テレビ・ビデオ視聴時間から、オーストラリア人の生涯リスクの数理的構造モデルを作成し、 テレビ・ビデオ視聴時間と、寿命の関係を算出しました。

 計算の結果、テレビを生涯、毎日6時間見続けた人は、まったく見ないという人と比較 して、約4年10ヵ月寿命が短くなり、25歳以上の成人ではテレビを1時間見るたびに、寿命が21.8分短くなってしまうことがわかりました。博士らによると、例えばタバコ喫煙と比較してみると、50歳以上で継続的に喫煙している場合、4年寿命が短くなり、また紙巻タバコ1本あたり11分寿命が縮む(テレビ視聴30分と大体同じ効果)と計算されていることから考えても、テレビ視聴の短命化効果は負の影響が大きいものだということが理解してもらえるのではないかとしています。

 この研究結果について博士らは、オーストラリアだけでなくテレビ視聴、ライフスタイルや食生活、生活習慣病の発症傾向が似ている国では同様の結果が出るのではないかとしています。

医療ジャーナリスト 宇山恵子
British Journal of Sports Medicine 2011年8月15日オンライン版