ツイッターTV! ~共有体験として見直される新しいテレビ視聴のあり方 vol.2

2011年のツイッターとTV視聴の統合を占う「スーパーボール」

vol.1 はこちらをご覧ください。

 前回掲載の記事『ツイッターTV! ~共有体験として見直される新しいテレビ視聴のあり方』では、アメリカを中心に起きつつある、ツイッターによる新しいテレビ視聴のあり方を取り上げました。

 MTVの音楽イベント、ワールドカップ等で話題になったツイッターを通じたテレビ視聴体験は、例え独り家で番組を見ていたとしても、あたかも大きなテレビ・スタジオにいるような体験をすることを可能にしました。 また、テレビ離れが叫ばれている中、ツイッターをきっかけに人々がテレビの前に戻る可能性があることをレポートしました。

 今回は、国内外の事例から活用方法のヒントを探り、来年に向けて起こりつつある新しい業界の取り組みをご紹介したいと思います。

ツイッターがインパクトを与えうる3つの領域

 ツイッター社のメディア・パートナーシップ・ディレクター、Robin Sloan氏は、新しいテレビ視聴時代にツイッターがインパクトを与えうる3つの領域がある、と11月上旬に開催された「NewTeeVee Live カンファレンス」で紹介しました

【1】 番組の同期ツイート(synchronous show tweeting)

 番組放映中にスタッフが舞台裏の状況を呟いたり、動画や画像を配信したりすることで追加的な文脈、情報を視聴者に届けつつ、一方で視聴者からも番組について見たこと、感じたことをリアルタイムで共有することを促す手法です。360度、あらゆる角度から番組を盛り上げるこの手法は、番組と視聴者との一体感を高めることを可能にします。

 具体例として、8月に放映されたエミー賞(テレビ業界の業績を称える賞)の授賞式を挙げ、「バックステージ・ライブ」としてUstreamを使った舞台裏中継のことが紹介されました。プロデューサー・デスク、舞台袖、出演者の控え室、メイキャップルームまで、何気ない様子を専用Ustreamチャンネルで流し、ひとつのイベントを視聴者に多層的に体験してもらうことを可能にしました。

「エミー賞バックステージライブ」チャンネルサイト

 【2】 ソーシャル視聴 【social viewing】

 ソーシャル視聴とは、他人や友人の呟きを通じて見たい番組を見つけることを可能にするような視聴スタイルを指します。また、仮に独りで部屋の中でテレビを見ていたとしても、友人や同じような趣味・嗜好を持つ不特定多数の人との緩やかな一体感を持てるような視聴のあり方とも言えます。

  Sloan氏は講演で「ツイッターは新しい電子番組ガイド(EPG:electronic program guide)だ。」という例えを用いていましたが、日本のKDDI研究所が開発中の「ソーシャルリモコン」は、そんな未来を現実のものにする可能性を秘めています。

 ツイッター上の呟きに含まれる情報を活用して、テレビ番組の注目度や満足度を分析し、どんな属性の人が視聴しているかを推測することを可能にしています。*以下動画を参照

Twitterの情報を活用したテレビリモコン - ソーシャルリモコン~KDDI研究所」出典: DigInfo

 【3】 新しい種類のコンテンツ(new kinds of content)

 3つめは、ツイッターを利用することで、視聴者とのやり取りから新しいコンテンツを生み出す、という手法です。

 例えばMTVの音楽イベント、ビデオ・ミュージック・アワードの授賞式ではDJならぬTJ(ツイッター・ジョッキー)を起用して視聴者に質問を投げかけ、リアルタイムで人気投票を行ったり、ツイッター上の会話を盛り上げたりすることことに成功しました。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら