大研究 あなたが知らない
「環境問題のウソ」2011年版 PART2

 エコバッグを三日坊主で使うだけだったり、何度も買い換えたりすれば、かえってレジ袋をリユースするほうが環境にやさしい」

 そもそもレジ袋削減を訴える論調の中には、「家庭ゴミの6割ほどを占めているのがレジ袋」というデータを見かけることがあるが、これはウソ。ごみ問題ジャーナリストの江尻京子氏が解説する。

「本当はレジ袋だけでなく、飲料パックや惣菜のパックなどを含めた容器廃棄物全体の数値が6割。加えてこれは容積比で見た割合で、重量比だと容器廃棄物は約23%とグッと減る。しかも、その中でレジ袋が占める割合は0.8%。つまり、家庭ゴミ全体から見ると約2%でしかない」

 エコバッグを持つだけで事足れりと思ってはいけない。減らすべき家庭ゴミは、まだほかにある。前出・中野氏はこう言う。

「たとえば、生ゴミの水切りをするだけで、ゴミ焼却にかかるエネルギーは大きく抑えられる。食べ残しを減らすなど、簡単で効果が大きいゴミ削減のやり方もある。シンボルとしてレジ袋削減を唱えるのはいいですが、それだけでは問題解決になりません」

[5] アトピー急増の原因は環境ホルモンじゃない?

 アトピー性皮膚炎に苦しむ子どもが、相変わらず増えている。

 東京都は今年3月、3歳児の保護者約3000人へのアレルギー疾患に関するアンケート調査の結果を発表した。それによると、3歳児の38.8%が何らかのアレルギー疾患の診断を受けていた。そのうちアトピー性皮膚炎が15.8%と最も多く、'04年の同様の調査と比べると0.5ポイント増加していたのだ。

 元慶應大学病院皮膚科医局長で、『そのアトピー、専門医が治してみせましょう』などの著書がある、菊池皮膚科医院院長の菊池新医師はこう話す。

「アトピー患者は確実に増えています。現在、私の診療所では約3万8000人の皮膚病患者を抱えていますが、そのうち半分近くがアトピーと言っても過言ではありません。今後も増加傾向にストップはかからないでしょう」

 なぜ増えているのか。一つにはダイオキシン類を筆頭にした環境ホルモンや、大気を汚染している化学物質が、胎児や乳児に影響しているという説がある。

 環境ホルモンとは生体の成長、生殖や行動に関するホルモンの作用を乱す化学物質のこと。なかでも毒性の強いダイオキシン類は、ゴミを焼却する際に主に発生する。大気からだけではなく、土壌や海水経由でそれを取り込んだ野菜、肉、魚を食べると、体内に入る。