大研究 あなたが知らない
「環境問題のウソ」2011年版 PART2

「PET素材を砕いてフレーク状にし、卵パックやポリエステル繊維として再製品化しています。しかし、廃棄処分よりも費用がかかるのが問題になっています。

 ペットボトルの回収と簡易洗浄などにかかる費用は自治体負担で、その額は1・当たり500円くらい。これをさらにフレーク状にする費用が1・当たり約100円ですから、計600円になります。このフレークはゴミを多く含むので、透明な食品容器には使えず、用途が限られるため、値段はキロあたり3円ほどです。つまり600円のコストをかけて3円の商品を生産するわけで、これがペットボトルのリサイクルの実情と言えます」

リサイクルも中国頼み

 さらにPETボトルリサイクル推進協議会の言葉を使えば、日本で回収されたうちの半分が「海外リサイクル」されているという。

「海外リサイクルと言えば聞こえはいいですが、要は廃ペットボトルを主に中国に輸出しているんです。これは先進国の傲慢と言うべきで、自分たちのゴミを海外に輸出するというのはおかしいと言わざるをえません」(前出・武田教授)

 廃ペットボトルの輸出量は近年急増している。'06年には7.6万tだけだった対中国輸出が、'09年には30.1万t、全輸出合計では39.6万tにもなっている。

1つ約400kgのペットボトルのブロックが積まれたペットリファインテクノロジー㈱の工場

 ただ、当の中国が廃ペットボトルを資源として必要としているのも事実。前出の熊谷専務が言う。

「フレーク状にしたものを、クッションやぬいぐるみの中綿などに使っています。もっとも最近は、中国もペットボトルの生産を始めており、10年もしないうちに日本並みに作るようになるでしょう。そうなれば、わざわざ日本の廃品を買う必要もなくなるのです」

 現在の日本のリサイクルは、ある意味中国ありきで成り立っているのだ。では、中国という、ありがたい廃品市場がなくなったら、どうすればいいか。前出の槌田氏はこう言う。