抗酸化物質は男性の受精能力を強化する

 ニュージーランド・オークランド大学のMarian G. Showell研究員らの研究チームがCochrane Database of Systematic Reviews 2011年1月19日オンライン版に発表した研究で、不妊治療中の男性が抗酸化サプリを摂取することで、妊娠率が上昇し、赤ちゃんが生まれる可能性が高くなることが明らかになりました。

 研究チームは抗酸化サプリメントを経口摂取することで、男性不妊が改善する可能性があるのではないかとの仮定のもと、既存の研究データを多数分析しました。集められた34の治験、合計2876組のカップルのデータを分析した結果、不妊治療中に男性が抗酸化サプリメントを経口摂取していたカップルの妊娠率は、男性がプラセボを与えられ抗酸化サプリメントを摂取していないカップルに比べて、4.18倍も上昇していました。

 また出生数では4.85倍にも上っていました。これは抗酸化サプリメントを男性が摂取していたカップルでは、1000組で約90人の赤ちゃんが生まれたのに対し、プラセボのカップルでは1000組で約20人の出生数に留まることを意味します。

 またこうした妊娠率の上昇から研究チームは抗酸化サプリメントの効果により、3ヵ月以内で精子運動性能が13.47倍、精子濃度が6.79倍もプラセボグループよりも上昇したと見積もっています。

 なお治験で使用された抗酸化サプリメントは主にビタミンE、ビタミンC、カロテノイド、ユビキノール(COQ10)、葉酸、亜鉛などだったということです。

医療ジャーナリスト 宇山恵子
Cochrane Database of Systematic Reviews 2011年1月19日オンライン版